
歌ものは、暗譜のほか、歌詞も暗記せねばなりません。 おまけに下向いて歌うわけにはいきませんので、鍵盤をブラインドタッチせねば。 年とるとなかなか覚えられないと言いますが、最近は言い訳するのも面倒になってきてしまって(笑)、だから覚えるのですわぁ。
暗記というのは、集中力と経験と両方あって身体で反応していくものですね。
写真は調理場のオーダー伝票。 伝票は3枚つづりになっていて、一枚が調理場、一枚がホール、一枚がキャッシャーに配られます。 ピークの時間帯はこれが20枚近く並ぶのです。
次々にホールから来る伝票をシェフが読み上げる。 各ポジションの担当が「OUI!」(ウィ=YESという意味)。 そして3番テーブルの仕上げをしながら15番テーブルのテリーヌを切り分け、5番テーブルのソースを詰めながら23番テーブルの魚に火を入れる。 7番テーブルのデザートを盛り付けながら、10番テーブルのスープを盛り付ける。 てな具合です。
一回伝票の内容を聞いたら、二度と聞かない、見ない。 全て覚えて反応していかなければなりません。
職人の仕事という分野でも、料理はとりわけチームワークが必要ですね。 ピーク時の調理場は、本当芸術的です。 無駄がない。 美しい。
でも、それを鑑賞している暇はない・・・(笑)。