~ブラスバンドメンバーの愛~
気づくと1年はあっという間に過ぎていました。トンガに来たばかりの頃はすべてが珍しく、異文化を感じての生活は毎日が新鮮でした。
しかし学校に配属された当初は、毎日混乱していました。
なぜなら授業をする場所がない、名前が読めない、英語がほとんど通じない、毎日のようにタイムスケジュール変更があるが知らせてくれない、時計がない、チョークがない、黒板消しもない、磁石がくっつかない、授業中のサポートもない、チャイムは手動のベルなので聞こえない、教科書はない、筆記用具を持ってこない、ピアノもない、キーボードもすべて壊れていて使えない、掃除をする道具もない、トイレに行けば紙がない、雨の日は生徒も先生もほとんど来ない、
なんだこれ・・・ないものだらけでしたが、なければないであるもので工夫して、どうにか乗り越えました。
天気の良い日は外で授業、気持ちが良かったーーー!!!
日本から寄付していただいたリコーダーは本当に役に立ちました。
そんな中、助けてくれたのがブラスバンドの生徒たちでした。
今思うと、一番多くの時間を過ごしたのではないかな。毎日顔を合わせると、「Miho,saipe?元気?」「Morning、Miho」まっすぐな瞳で明るく声をかけてくれました。私が困っているとすぐに駆け寄り、助けてくれました。
どれだけ彼らに救われたかわかりません。
クリスマスコンサートやミュージックフェスティバルでは共に練習に励み、時間と共に信頼関係が生まれてきました。
最初の頃は「この人、何しに来たんだろう?」と不思議がられていました。言葉も通じない、サポートもない状態でしたので当然です。しかしいち早く名前を覚えて、ニックネームで呼び合うようになり、彼らとの距離は少しずつ縮まりました。
トンガでの生活の中で彼らの存在は大きかったです。
生徒たちからのプレゼント
裏には寄せ書きが...号泣
最終日はブラスの伴奏でスクールソングを全校生徒の前で歌わせていただきました。
ありがとうの気持ちと、私のことを忘れないでという気持ちを込めて・・・。
そう、このスクールソングは来た当初、楽譜がなくて困りました。誰に聞いても拍子はバラバラ、メインメロディーもわからずに謎に満ちた歌でした。
なぜか4声部に分かれているのです。誰が教えたわけでもないのに。しかし、とても美しい旋律なのでどうしても歌いたかった。
生徒が歌っているのを聞き、ブラスの伴奏譜を参考にして、どうにか楽譜にすることができました。多分…合っている?誰もわからないけど(笑)
途中からですがよろしければご覧ください!!!
~音楽を通しての愛~
同じ音楽ボランティア仲間のフェアウェルコンサートに誘っていただき参加してきました。
TTI Concert 10 Sept 2025
~SAYONARA but not goodbye Ms.Haruyo SOM will miss you~
学生たちと一緒になって演奏したボランティア仲間。学生たちからとても愛されていたことが音楽を通じて伝わってきました。彼女の人柄がにじみ出た、とても温かな雰囲気の中でのコンサートでした。クラシックからトンガンソングまで幅広い音楽を楽しめました。
私はヘンデルの「Ombra mai fu」を歌わせていただきました。ドレスは持ってこなかったのでトンガの民族衣装のプレタハを着て歌いました。
学生たちの奏でる優しい音色に乗って気持ちよく歌わせていただきました。
まさかトンガで歌うなんて・・・!!!
~日本語への愛~
年に1度の日本語スピーチコンテスト開催
トンガでは高校1年生から日本語は選択教科の1つになります。すべての学校ではありませんが。
日本語選択の生徒になぜ日本語を勉強しているの?と聞いたところ、「日本に行ってみたいから」が一番多かったです。どうやら日本は彼らにとってあこがれの国のようです。
今回のスピーチコンテストは、会場が配属先の学校ということで、いつになく張り切っていた日本語教師のレシエリ先生。1歳になる子供の世話をしながら本当によく頑張っていました。彼女はとても明るく太陽のようでした。見習いたい点がたくさんありました。先生が元気でないと生徒もついてきませんね。
そしてオレンジのプレタハを何着も手作りしてプレゼントしてくれました。Mihoはタイルルの一員なのだからと。本当に感謝感謝です。たくさんの愛をありがとう。
スピーチコンテスト 参加校7校
高校1年生 金子みすゞの「私と小鳥と鈴と」詩の朗読
高校2年生 「私の好きな人」
高校3年生 「将来の夢」
みんなでトンガのTポーズ
出場した生徒はよく頑張りました!
それからパフォーマンスで「ふるさと」を生徒と一緒に歌いました。
生徒たちの多くは夢や家族のことを語ってくれました。
一番印象に残っているのが、「トンガに動物園を作りたい」と夢を語っていた生徒です。他にも自分の家族に対しての愛。家族をとても大切にする文化であり、トンガの学生たちの家族に対する愛を感じた一日でした。どうかこれからも日本語の勉強を続けて、いつの日か日本で会えることを願っています。
小さな島国トンガで、人々の愛に支えられて過ごすことができました。
ありがとうトンガ、また会う日まで
トンガより愛をこめて🇹🇴
Malo aupito
Ofa lahi atu
~トンガ生活最終日曜日~
同僚たちが教会の後、トンガ小旅行に連れて行ってくれました!嬉しかったです。本当に優しいのです..泣
その時の写真を載せます。最後の良い思い出となりました。ありがとうございました!















