頭の花飾りが可愛いでしょ♡
この「うし」さんが主人公。
「うし」さんは、牧場の草が大好きで、
「だれかに ごちそうしてあげたい」と
この美味しさを、誰かと
分かち合いたいと考えます。
そこで、カケスが協力して
お客さんをよんでくれたのですが、
(ちょっと意地悪カケス)
犬、猫、豚、、、
そう、草を食べない面々。
「ごちそうはどこにあるのさ」と
不愉快にさせてしまい…というお話。
大好きな草を、
受け入れてもらえない「うし」さんは、
驚き悲しみます。
自分の好きなものは
他の人も好きなはず
という思い込みがあった
「うし」さん。
一つ世間を知りました。
人(動物)の好みはそれぞれです。
だけど、自分の好きなものは
他の人にも好きになってほしい と
思うのは、自然な感情。
自分の好きなものを
否定されたら悲しいのは
自分自身が否定されたように
感じるから。
実際は、その人(牛)と物(草)は
別の存在なのにね。
「うし」さんは、悲しいままでなく
やぎや羊などの仲間がみつかり、
気の合う者同士で
幸せにすごします。
(ネタバレすみませんm(__)m)
「うし」さんは、大好きなもの(草)を
独りじめしたり
「好きになれ」と強制したり
「イヤならくるな」と排除したり
否定派を批難して叩いたり
したわけではありません。
共有したかっただけ。
素直で優しい「うし」さんは、
自分らしく
喜んだり悲しんだり
好きな草を美味しく味わったりしていたら
気の合う仲間に
囲まれていたのでした。
生き方のヒントになりますね。
ここまで書いて、
縦社会から横のつながりに
変化している、今の時代にも
合ってる絵本だなあと
気づきました。
(ブログを綴るうちに
気づくことが時々あります。
ブログの面白さです。)
この絵本が描かれたのって
1958年だからね
(邦訳1969年)
絵本の底力おそるべし。
『モーモーまきばのおきゃくさま』
マリー・ホール・エッツ作
偕成社/1969年
作者のエッツは
『わたしとあそんで』『もりのなか』
などで知りました。
柔らかい線や色使いが
ほっこりします。
次回の牛さんもお楽しみに!