絵本好きのミホと申します(*^^*)


前回、新美南吉さんの絵本について
触れました。

『ごんぎつね』は、心に刺さり過ぎて

私にとって忘れられないお話です。

そして、「ごんぶつね」だけでなく、

新美さんの『手ぶくろを買いに』も
好きなお話でした。

 

 

 

間違って、キツネの手の方を

店員さんに差し出してしまうお話。

 

雪が眩しい子狐の様子と

 

母狐のセリフ、

 

「人間ってほんとにいいものかしら」

 

も心に残っています。
 



この2つの話が秀逸で有名で
新美さんの他の話は

気にしたことがなかった☆

実は、新美南吉さん、他にも
童話を書かれています。

大人になってから
新美南吉さんの他のお話も
読んでみました。


心に残ったのは

 

『でんでんむしのかなしみ』

(以前記事にしてます)

 

 

 

それから

 

『おじいさんのランプ』

 

 

 

 

 

 

 

東一君がおじいさんに

聞いたお話。

 

おじいさんは、若い頃

行灯の暮らしをする村に

ランプの良さを広め

ランプ売りの商売を始めます。

 

やがて、街に電柱が立ち始め

村にも電気が通ることになります。

ランプが不要な時代が

やってこようとしたときに

おじいさんがとった行動は…という内容。

 

 

子どもはどう感じるのか

気になるところ。

大人の私は

商売における身の処し方に

心打たれました。

 

おじいさんが東一に言った言葉が

カッコ良くて。

一部抜粋します。

 

「…わしの言いたいのはこうさ、日本がすすんで、

自分の古いしょうばいがお役に立たなくなったら、

すっぱりそいつをすてるのだ。…」

(現代仮名使いに直してます)

 

昭和17年の作品です。

商売に限らず、

本質というのは不変のもの

なんだなあと感じ入りました。
 

 

参考図書はこちら↓


1942年

昭和17年発行:有光社「おじいさんのランプ」の復刻版

昭和46年発行:ほるぷ出版「名著復刻日本児童文学館」

 

 

うちの本棚に並んだままの
ほるぷ出版の復刻版☆
この版では、初めて読みました。

 


 

カバーをとった表紙↓


 

 

 

 

見返し



 

何だか挿絵が素敵…♡

挿絵のマークをよ~く見ると
□の中に”棟””の文字が!

もしかして…

 

棟方志功さん⁉️

 

Σ(*゚Д゚*)

「装丁・挿画 棟方志功」

 

とありました。

 

過去に母に連れられて、展覧会に

行ったことのある画家さんなのです。

力強い画風と

鮮やかな色彩が特徴です。
 

 

『おぢいさんのランプ』は

童話集で、いくつかの童話が

収められています。

 

 

目次↓

 

 

 

 

「おぢいさんのランプ」書き出し

 

(臺/旧字体→台)

 

 

棟方さんの挿絵が

ところどころにある贅沢な

童話集です。

 

 

 

新美さんによる

あとがきもありました。

 

「はじめて世に出る童話集なので、心のなかで

ひやひやしています。

 

…(略*以前良寛さんの伝記を書いた話)…

 

この童話集は、まったく私一人の心から

生まれたものです。

 

…(略*大人向けの小説を練習中という話)…

 

言葉は少々君たちにむつかしいのがあるかもしれませんが、

書いてあることがらは―少年たちの氣持にしても、少年たちのすることにしても、

君達によくわかり、面白いはずだと、

私は自分できめています。

 

…(後略)…」(p223~225)

 

 

あとがき、初めて

読みました。新鮮です♪

 

 

新美さんは、学校の先生でした。

学校の子どもたちに

手伝ってもらったお礼も書かれていました。

 

 

1913年(大正2年)生まれ。

最初の童話集『おぢいさんのランプ』を

出した年に29歳で亡くなっています。


 

 

20代の瑞々しい感性が

生んだ作品たち。。。

 

 

短期間に数々の名作、

天才だったのですね。

 

 

🍂🍁🌾

 

 

台風が近づいてます。

ご用心くださいね。🍃