古くて新しい。アワ・ヒエ・キビを食べるということ
古くて新しい。アワ・ヒエ・キビを食べるということたまに「高タンパクだから、これからは昆虫食を。」そんな未来の食の話を聞くことがあります。でも、正直なところ……私はどうしても、昆虫食には気持ちが向かない。「これからはタンパク質のために昆虫を食べましょう」と言われるより、「昔から人々が食べてきた穀物を、もう一度食べよう。」と言われたほうが、「うんうん。そっちならいいな。」と思うのです。アワ・ヒエ・キビという、昔からある食べものアワ、ヒエ、キビ。これらは、決して「新しく発見されたスーパーフード」ではありません。古代から世界各地で食べられてきた、昔からある穀物です。先日、改めて「アワ・ヒエ・キビの絵本」を眺めていて、その歴史の長さにちょっと感動しました。日本だけではなく、アジア、アフリカ、ヨーロッパ、南アメリカなど、世界のさまざまな地域で雑穀が食べられてきた。つまり、雑穀は「昔の日本の食材」というだけではなく、世界中の人々が長い時間をかけて食べてきた食べものなんですよね。今では白米や小麦が中心になり、私たちの日常の食卓から少し遠くなってしまったけれど、アワやヒエ、キビには、こんなにも長い食文化の歴史がある。だから私は、これらを知るたびに、「新しい食べもの」というより、「忘れていたものを思い出している」ような感覚になります。古いのに、新しい。昔からあるのに、今の私たちにとっては新鮮。なんだか、とても面白い存在です。「未来食」なのに、実はずっと昔からある私が出会った「つぶつぶ料理・未来食」は、そんな雑穀を現代の食卓にもう一度取り戻していく食の世界。創始者の大谷ゆみこさんが、雑穀を使った料理をさまざまな形に展開し、3,000以上ものレシピを生み出しています。これがまた、私にとっては驚きでした。雑穀って、「ごはんに混ぜて炊くもの」くらいに思っていたのに、パスタのようにしたり、ソースにしたり、スイーツにしたり。「え、これも雑穀なの?」という料理が次々と出てくる。ただ健康のため、だけじゃない食の話になると、「健康のために食べる」「栄養のために食べる」という方向に行きがちですよね。もちろん、それも大切。でも、私がつぶつぶ料理に惹かれた大きな理由は、楽しいこと。そして、おいしくて、面白いこと。世界を旅し、さまざまな食文化に触れてきたグルメなゆみこさんだからこそ生まれた、雑穀料理の自由さ。「昔ながらの食材だから、素朴な料理しかできない」ではなく、むしろ、「こんな料理にもできるんだ!」というエンターテインメント性がある。そこが、私にはすごく魅力的です。古くて、新しい。アワ、ヒエ、キビ。昔から私たちのそばにあった穀物。それを現代の感覚で、自由に、楽しく、おいしく食べる。「未来のために、何かを我慢して変えていこう」というより、「昔からあるものを、もう一度楽しんでみよう」という感覚。私は、この感じが好きです。忘れられていたけれど、これからの食卓にもう一度。そんな雑穀の世界にワクワクします。