6月14日。
私に妻をいう立場を経験させてくれた、
彼の5回目の命日です。
彼が亡くなった時、
私は元妻という微妙な立場になっていましたが、
彼がお世話になった会社のオーナーや
ご親族のご配慮で、きちんとお見送りを
させていただくことが出来ました。
いろんなことがあって…
話し合って、互いに別々の道を歩むことに
決めましたが、
また笑顔で逢えると信じていたし、
彼が癌と闘い、53歳という若さで
いなくなってしまうなんて、
想像すら出来ないことでした。
離婚して数年経ったある日のこと。
美容院でシャンプーしてもらっている時に、
私の携帯が鳴りました。
シャンプーが終わって、
かけ直そうと履歴を見たら、彼でした。
離婚以来 初めての連絡だったので、
何かあったのかしら?と 折り返してみると…
「美保ですけど」と名乗っても、
よそ行きの声。
あげく、「どこの美保ちゃん?」
と聞かれてしまう始末…。
どう説明すべきか悩んで、
芸名を告げました。
……・・
しばらく無言。
……・・
「間違いだな!」
そっけな~い一言で切れた電話…
あらあら
身内にそっけない態度は、
相変わらずでした。
(でも、正式には他人になっちゃってるんだけど…)
私ではない人にかけていたのでしょう。
また逢えると思っていたので、
さほど気にしていませんでしたが、
これが彼と私の最後の会話に
なってしまいました。
彼らしい…といえばそうなのですが、
残念な会話でした。
息をひきとる数日前。
再会した彼の姿。
眼に焼き付いて、忘れることが出来ません。
再会といっても、もう彼の意識はありませんでした。
病と闘った 痩せ細った身体に、
酸素を送る管が、鼻に通されていました。
彼の妻として、もっと出来ることがあったのでは
ないか。
自分の思いだけを通そうとしていたのでは
ないか。
後悔ばかりで、涙が止まりませんでした。
懸命に生きようとする その姿は、
「生きてさえいれば、何とかなるぞ」
口数の少なかった彼が、身をもって
最後に私に教えてくれているようでした。
生きている時間は、無限ではないこと。
命あることに感謝して生きること。
予期せぬ出来事に遭遇すること。
生きている間にぶつかる 様々なことは、
自分の思いひとつで、変えていけること。
改めて、彼に教えらた気がして、
あの日を境に、私の考え方は大きく
変わりました。
彼が好きだったカサブランカ。
今年もお供えして手を合わせ、
冥福を祈っています。
私に妻をいう立場を経験させてくれた、
彼の5回目の命日です。
彼が亡くなった時、
私は元妻という微妙な立場になっていましたが、
彼がお世話になった会社のオーナーや
ご親族のご配慮で、きちんとお見送りを
させていただくことが出来ました。
いろんなことがあって…
話し合って、互いに別々の道を歩むことに
決めましたが、
また笑顔で逢えると信じていたし、
彼が癌と闘い、53歳という若さで
いなくなってしまうなんて、
想像すら出来ないことでした。
離婚して数年経ったある日のこと。
美容院でシャンプーしてもらっている時に、
私の携帯が鳴りました。
シャンプーが終わって、
かけ直そうと履歴を見たら、彼でした。
離婚以来 初めての連絡だったので、
何かあったのかしら?と 折り返してみると…
「美保ですけど」と名乗っても、
よそ行きの声。
あげく、「どこの美保ちゃん?」
と聞かれてしまう始末…。
どう説明すべきか悩んで、
芸名を告げました。
……・・
しばらく無言。
……・・
「間違いだな!」
そっけな~い一言で切れた電話…
あらあら

身内にそっけない態度は、
相変わらずでした。
(でも、正式には他人になっちゃってるんだけど…)
私ではない人にかけていたのでしょう。
また逢えると思っていたので、
さほど気にしていませんでしたが、
これが彼と私の最後の会話に
なってしまいました。
彼らしい…といえばそうなのですが、
残念な会話でした。
息をひきとる数日前。
再会した彼の姿。
眼に焼き付いて、忘れることが出来ません。
再会といっても、もう彼の意識はありませんでした。
病と闘った 痩せ細った身体に、
酸素を送る管が、鼻に通されていました。
彼の妻として、もっと出来ることがあったのでは
ないか。
自分の思いだけを通そうとしていたのでは
ないか。
後悔ばかりで、涙が止まりませんでした。
懸命に生きようとする その姿は、
「生きてさえいれば、何とかなるぞ」
口数の少なかった彼が、身をもって
最後に私に教えてくれているようでした。
生きている時間は、無限ではないこと。
命あることに感謝して生きること。
予期せぬ出来事に遭遇すること。
生きている間にぶつかる 様々なことは、
自分の思いひとつで、変えていけること。
改めて、彼に教えらた気がして、
あの日を境に、私の考え方は大きく
変わりました。

彼が好きだったカサブランカ。
今年もお供えして手を合わせ、
冥福を祈っています。