気がついたら、常に絵を描いていた。。。
子供の頃から、私にとって描くことはごく自然で当たり前のことだった。
でも、才能がある!と褒め称えられるようになってから、常に人の目を気にするようになり・・・
そして
いつからか描くことがあまり好きではなくなっていった。。。
それでも、私は描かざるを得なかった
それは、
描く必要があったから
絵があるから私なのだ・・・と、みんなに証明したかったのかもしれない
或いは
絵が描けるから、自分は特別なのだ・・・と、自負したかったのだろう
そうでなければ
すべてに埋もれて潰れてしまいそうだったから。。。
絵を描くことが、いつの間にか、私であることの手段になっていった
仕事として、自分の絵で食べていくことはかなりきつかった
好きなことを商業ベースに乗せるということは、
私にとっては、魂を売るような体験だった
求められれば、どんな絵でも描かなければいけない。
なかなかいいものが描けた!と思っても、ダメ出しをくらえば素直に受け、
即座に描き直さなければいけない。
いつしか、描きたい!が描かなきゃいけない。に変わった
描くことの奴隷・・・
そんな日々の繰り返し・・・
それでも、季節の移り変わり目さえ気づかないほど、
私は必死でもらった仕事にしがみついていた
そのうちに、自分の美的感覚がつかめなくなってきた
どんな感覚を基準にして描いたらいいのだろう・・・
まったく自分が信じられなくなり
なぜ描いているのかが解らなくなり
私は一体誰なのか・・・わからなくなった
そして
なにも描けなくなった。。。
漫画家という肩書きを持った私は死んだ
それからなにも肩書きのない人生が始まったが、
惨めさは常に感じていた。。。
数年が経ち、肩書き付きの第二の人生が幕を開ける。。。
今度は政治家の妻という肩書きである。
こんな世界があってよいものかと、常に価値観の違いに苛まれ
この悲劇も数年で幕を閉じる。
何度死んでも、私の悪夢の旅は終わらない。。。
どれだけ生まれ変わったら、子供の頃のような
唯、在る・・・存在でいられるようになるのか
気がつけば、
画家、美ひめの初個展前夜祭パーティーが始まっていた。
私は、今までの感覚とは違う
なにか・・・
を感じ始めていた


