昨日、出先のどこかでこの曲のインストゥルメンタルを耳にしました。
スタンダードジャズの名曲ですが、私は80年代にリンダ・ロンシュタットのカバーでこの曲を知りました。

リンダの美しい声とノスタルジックなメロディーが印象的です。



Wikipediaによれば、この曲は1938年に"I'm Free"というタイトルでインストゥルメンタル曲として作られたそうです。
そして翌1939年に歌詞をつけ、タイトルを最初のフレーズから"What's New?"と改め発表されました。

歌詞の内容は、別れた恋人たちが偶然再会して「元気?どうしてるの?」と会話を交わし、そしてまた別れるという場面。片方(リンダが歌っているので女性側?)の台詞だけを歌ったものです。(以下超意訳で失礼します)


お元気?どうしているの?
あなたは今でもハンサムでちっとも変わっていないのね。

あの恋はうまくいったのかしら?
私たちあれから会っていなかったわね
ああ、でもまたお会いできて嬉しいわ

私、あなたをうんざりさせているわね
でもあなたに会えたのはすばらしいわ
手を差し出してくださるなんて優しいのね

わかっているわ、今度は本当にさようなら
お元気?なんて声を掛けてごめんなさい
もちろん、あなたは知ることも無いでしょうけれど…
私も変わっていないの
今でもこんなにあなたのことを愛しているのよ



短い会話の後、別れ際に「アデュー」と言っているのは、今度は本当に最後の別れ、おそらくもう死ぬまで二度と会わないだろうという意味が含まれているのでしょう。

戦前のレトロでノスタルジックな映画のワンシーンを想像させる切ない一曲でした。

この曲を含むスタンダードナンバーのカバーアルバムはこちら



ちなみに、リンダは1984年に東京国際音楽祭の舞台でこの歌を披露しています。