I Believe In Father Christmasは、グレッグのソロシングルとして1975年11月に発売されました。日本では「夢見るクリスマス」という邦題がつけられています。

当時はELPが活動休止状態で、この曲はキングクリムゾン時代からの友人であるピート・シンフィールドと共作し、シングル発売された後に、ELPの曲としてアルバム「作品第2番」(Works vol.2)に収録されました。



そこで、前回に引き続き、追悼の意味も込めてこの時期にふさわしい曲を取り上げることにしました。

ていうか、12月に入って「そろそろクリスマスシーズンだなぁ…。『夢見るクリスマス』をネタにブログ書こうかなぁ」と思っていた矢先の訃報でした。

ちなみに、グレッグの葬儀は12月19日か20日(時差があるので正確な日付の情報は未確認です)に執り行われたと、ジェフ・ダウンズのツイートで明かされています。

話戻って、この曲は当時全英シングルチャートで最高位第2位の大ヒットとなりました。
ちなみにこの時9週連続第1位の座にあってグレッグの曲が1位になることを阻んだのは、クイーンの名曲「ボヘミアン・ラプソディ」でした。

グレッグの曲には、「Nuclear Attack」とか「Farewell To Arms」「Daddy」など、反骨精神を感じさせる社会派な曲も多くあります。

この曲も「夢見るクリスマス」なんてロマンチックっぽい邦題がつけられてしまっていますがそんな一曲でした。

当時、ファンの間ではアンチキリスト教的だとか、ベトナム戦争への反戦歌だとか言われてたそうですが、実のところ、グレッグとピートが意図したのは、昨今の商業主義中心のクリスマスに対するアンチテーゼだったそうです。

教会でミサに参加し、家族でキリストの誕生を祝い静かに過ごすといった本来のクリスマスを思い出そうよ!ということのようでした。

今年のクリスマスは、教会にこそ行きませんが、3月にこの世を去ったキースとグレッグのために祈りを捧げたいと思います。