(144)群馬県富岡市 北山茶臼山古墳

(円墳・中国製の三角縁神獣鏡)


群馬県富岡市甘楽(かんらく)の北山山頂にある円墳で、

中高瀬観音山と谷を挟んでいるだけで、地図上あまり離れていない。
せっかくここまで来たのだからとこの古墳に登ることにした。

しかし見事に道に迷ってしまった。
古墳入口の標識の向きからしてふつうに左の舗装道を進みたくなるが、その後

道なき道となり、やむなく斜面を直登することになってしまった。

 

そのため入口の標識から右の広い無舗装の道を100mほどまっすぐに進み、

突き当りを右に上るように尾根伝いに迂回する道がわかりやすい。

ほどなくして円墳の真下から直登が始まる。標識の入口からは20分ほどかかる。


北山茶臼山古墳は北関東屈指の古い古墳で、ヤマト王権の勢力が

北関東に及んできた4世紀末ごろに築造された。

墳頂

 

円墳で直径40m、北側に祭壇と思しき造り出しがあるらしい。


北側・手前に造り出しのような台形があるような?

 

 

葺石は目でも確認できるくらい墳丘に露出している。

 

 

埴輪は壺型や円筒型が墳頂円辺や周囲に並べられていたようだ。

埋葬施設は粘土槨が発掘され中国製の三角縁神獣鏡(宮内庁保管)のほか、

石の腕輪・勾玉・管玉・刀剣などが発見される。



特に三角縁神獣鏡は「神人車馬竜虎画像鏡」で同じ鋳型で造られたものが

奈良・滋賀・岡山でも発見されている。

したがって被葬者はヤマト王権と深い関係のあった者と考えられている。

築造時期はAC375~425年ごろか(古墳時代初め・4世紀末~5世紀初め)

引用・参考/現地案内板