(124)日本最南端の前方後円墳群 

塚崎古墳群(鹿児島県肝属郡)

塚崎古墳群は鹿児島県の大隅半島の南東部の海岸近くにあり

AC300年~400年代(4世紀~5世紀)に築造された。

宮崎の日向地域から生目古墳群(ブログno18)・西都原古墳群(ブログno51.67.90-97)と南下し鹿児島県の志布志にある巨大な横瀬古墳(ブログno100)・唐人古墳群を経て

塚崎古墳群に達する。

現在発見されているのは前方後円墳5基・円墳54基・地下式横穴墓20基などで、

特に1号墳の天然記念物クスと日本最南端の前方後円墳があることで有名だ。


◎1号墳 

 

直径15m・高さ3.3mの円墳

周溝があり、墳丘に国指定天然記念物の楠木が生えている)

以前のブログ(52・国史跡!円墳の上に25mのご神木)でご紹介済み。
天然記念物の「塚崎のクス」は8階建ての高さ(25m)で、円墳の上にそびえており、幹廻りは約14mに達する。樹齢は1200年~1300年と推測されている。また塚崎大塚神社のご神木とされ、地域の崇敬を受けている。


◎51号墳(旧39号) 

 

本土最南端の前方後円墳(全長52m・高さ8m)
埋葬施設は石棺墓

1号墳から約8分ほど南に歩くと本土最南端の前方後円墳の51号墳がある。

案内表示板から後円部へは直登できる。

 


墳頂には石塔(旧39号の表記)が立ち、後円部から前方部にかけて木々が伐採してあり

見通しがよく前方後円墳であることが確認できた。

 


 

築造はこの古墳群で最も新しく4世紀末ごろか

◎11号墳 

この地域の最古の前方後円墳(全長41m・高さ5m)

 


前方部が細いことから時代が古いことを示す。

 

墳頂の石柱

 

築造はAC310~340年代(4代世紀前半)か、周溝も確認されている。


後円部から前方部を望む

 

奈良県の纏向古墳群と同型と考えられている。


引用/現地説明版・鹿児島県「塚崎古墳群」PDF・ふるさと元気風ネット「ふるさと探訪記」
・肝付町立歴史資料館展示物