休憩でありながら休憩じゃない?? | parisienのブログ

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 自身は「社会保険労務士」という仕事柄、色々な労働現場を見ているのですが、よくありがちなケースとして「昼休み」と謳いながら、事実上は有名無実化しており、それでいながら賃金だけは休憩時間=不就労としてその時間分は控除されている…といったもの。

 

 日本人って何かにつけて曖昧にしてしまう部分があるため、白黒はっきりさせないことが、逆に何かあった時に労使間でもめるんです。「聞いていない」「そんな風には受け取っていなかった」などなど。こうなると、書面やボイスレコーダーといった誰が見ても分かる証拠でもない限り、言った言わないの水掛け論になるんですね…(>_<)

 

 休憩って法律上も「労働から完全に離れていることを約束された時間」であり、来客はがあったり電話があった時には対応してください…というのは、この時間が完全に保証されているとは言い難いのです。だってそこにその人がいなければ、会社としてそのような場面に遭遇した場合対応できないのですから…。これを休憩時間と認めてしまったら、例えば大型百貨店やスーパーの入口付近の受付でお客様案内をしている人は、不就労ということになりませんか?

 

 勿論、このようなことが保証されているか否かは「事前に」分かっている必要があり、結果として来客や電話がなかったとしても、それは結果論の話です。ただし、来客や電話があっても無視していいと言われているような場合はこの限りではありません。

 

 会社が労働者を指揮命令下においている時間は原則的にその全てが労働時間ですから、これに対して適当な理由をつけて無給とするのは、立派な賃金未払いであることを肝に銘じておきましょう。