【速達】ケニア、ナイロビのキベラ・スラムで火災。 | 世界を旅するラブレター

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「アラサー・独身・彼氏ナシ」現代女性の三重苦を背負ったバックパッカーが、さらに「住所不定・休職」をステータスに加え、世界一周に旅立ちます。

ハバリガニ(お元気ですか?)


今朝、寝起きで衝撃的なニュースを目にしました。

昨年わたしにたくさんのことを教えてくれた

ケニア・ナイロビのキベラで火災が発生したそうです。


キベラは建物が密集しているスラム街なので

火のまわりもすさまじいものがあったのでしょう。

約300世帯が家を失ってしまったようです。


わたしの通った、貧困児童のための学校マゴソ・スクールも

図書館とコンピュータ室の壁が焼け落ちたとのこと。


火災の混乱に乗じて、

家財道具や食料などを強奪する被害も起きています。


そんななか、たいせつなひと・ものを守ろうと懸命に活動して

残念ながら亡くなってしまった方も…。


詳しいことは、

キベラで長年活動されている早川千晶さんのFacebookをご覧ください。

https://www.facebook.com/chiaki.hayakawa1/posts/786520004741118 


知っている名前が出てくるたびに、よけい胸が苦しくなりますが

多くの方に知っていただきたいので、同じ内容を以下に転載します。


――――――――――――――――――


取り急ぎご報告します。

本日122日の正午、キベラスラムで火災が発生しました。

マゴソスクールから少し離れた建物の電気配線から火が出てそれが引火して広がり、

あっという間にその地域一体の長屋がいくつも焼けました。

マゴソスクールは図書室側の壁から火が燃え移り、

図書室とコンピューター室の壁が焼け落ちました。


長屋が燃えていく中、できるだけの家財道具を運び出そうとする人々が、

マゴソスクールの敷地内に流れ込んできました。

その人々を避難させていく一方で、

混乱に便乗して盗みに入る人々がなだれ込み、

マゴソスクールは食糧、コンピューターなど、多くの重要な物品を盗まれました。


その一方で、マゴソスクールのために助けに駆けつけ、

懸命に消火や物品をレスキューすることを手助けしてくれた人々が大勢いました。


その中で、私たちの大切な仲間、

私の長年の友人であるジョージ・オケッチが亡くなりました。

彼はこれまでマゴソスクールが出してきた

3枚のCDのすべてのレコーディングに参加し

手助けをしてくれたミュージシャンであり、

マシモニ・ユースグループのメンバーです。

そしてマゴソスクールの度重なる建設を

これまですべて手助けしてきてくれた大工でもあり、

また、マゴソの生徒の父親でもあります。

3人の幼い子どもとまだ年若い奥さんを残して逝ってしまいました。

彼はマゴソの緊急事態に最前線で動き回ってくれましたが、

その直後に突然倒れ、そのまま息を引き取りました。


フリーダさんの診療所に横たわる彼は、まるで寝ているように見えて、

とてもきれいな顔で、とてもおだやかな表情でした。

胸がつぶれそうでした。

リリアンと抱き合って大声をあげて私たちは泣きました。

リリアンは相当パニックになっていましたが、

でもひとしきり泣いて正気を取り戻しました。


とにかく子どもたちの安全を、

そして焼け出された多くの近所の人々のために緊急にできることを、

全力あげてやっていきます。


マゴソOBOGたちを集めて、

力を合わせて必要な手助けを総力あげてやっていくように話しました。

呆然としている暇もないので、みんなで気合を入れました。


現在、マゴソスクール内には周辺の焼け出された人々が大勢避難しています。

正確な数はまだわかりませんが、

現段階で避難してきた人たちは300世帯ほどもいるかとリリアンのご主人が言っていました。

ほとんどすべてを焼かれてしまい失った人々です。

当面すぐに必要な食料を買うように手配しました。

これから緊急援助をすぐに動いていきます。


給食のお母さんであるママアギーの家も全焼、

そして、トニーの家も全焼でした。

すべて焼けた家の前でたたずんでいたアグネスと弟のトムに声をかけたら、

すぐにアグネスが「大丈夫だ」と力強く答えました。


あまりにも痛ましい火事の様子の写真を、

ここに載せることをかなり躊躇しましたが、

どのような状況か見ていただくために何枚かここにUPします。

全焼した家の前でトニーとトムの写真、マゴソに避難してきている人々の様子、

それと、消防車も入ってこれない狭い路地裏で

人々がどのように火が広がることを防ぐ努力をしているかという様子、

火が広がらないように一気に長屋のトタン屋根や壁を外していきます。

その様子を写真で見てください。








トニー、全焼した家の前で。


トム、全焼した自宅の前で。

そして、まだ火がくすぶる中を、

なにかまだ取り出せるものがあるかと探し続ける人々が大勢いました。


今回の火事を経験して、

スラムの生活がいかに不安定で様々な危険にさらされているかを痛感しました。

スラムの火事が一気に火が回るという話は前々から聞いていたけれども、

まさかこのようなとんでもないスピードだとは想像を超えていました。


いま貧困層がますます増え続け、キベラスラムは平屋ではまかないきれず、

二階建て、中には三階建ての長屋まで出てきており、

さらに人口密集度が高くなって様々な危険度があがっています。

貧困ゆえに安全性が十分ではない煮炊きのための燃料や灯りの方法を使っています。


でもだからといって、ここ以外にいったいどこに行けばいいと言うのでしょう。

彼らは生きるためにスラムにやってきて、

生きるために様々な工夫を駆使してここで生き抜いています。


その人々が、こうしてあっけなく家族を失い、

家を失っても、ただあきらめなければならない、

何があってもまたゼロからマイナスから立ち上がって

黙々と生きていく様子をいつも見ていて、彼らの人生がもっと楽になって欲しい、

もっと報われて欲しいと思わずにはいられません。


そのためには何ができるのでしょうか。

次の時代を担う若者たち、子どもたちに、様々な学びの機会を提供していって、

意識の根底から変革していくしかないと、そう思っています。


かけがえのない仲間であるオケッチを失い、

警備員のオティエノさんが大きくやけどを負ってしまいましたが、

マゴソスクールの教員、職員、子どもたちは無事です。


皆様いつも温かい応援をありがとうございます。

このようなことがありましたが私たちマゴソスクールは

皆で力を合わせて励まし合って、困難をみんなで乗り越えていきたいと思います。

これからもどうかよろしくお願いいたします。


早川千晶

――――――――――――――――――


これからキベラに関する記事をアップしようとした矢先の出来事。

わたしにはキベラの人々から学ばせてもらった御礼と、つながったご縁があります。

まだ具体的に自分にできることは見つかっていませんが

できる限りの支援はしたいと思っています。


報道されることもないスラム街の火災。

支援いただける方法や被害状況など

また詳しいことがわかりましたら、

このブログでもお伝えしていきます。


あなたにとっての世界が

どうかおだやかでやさしいものでありますよう。



読んでくれて、ありがとう。

これから昨年訪れたキベラの記事もアップしていきます。


I’m still alive , and i love u.



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