トゥキ・ブゥキ/ハイエナの旅 

1973 セネガル🇸🇳

🍅🍅🍅🍅

 

あらすじ

「アフリカが生んだアヴァンギャルド、セネガルのジブリル・ジォップ・マンベティ監督の長編処女作で、新しいアフリカ映画の誕生を全世界に知らしめ、アフリカの「ヌーヴェルヴァーグ」と評される作品。若い恋人たち、モリとアンタは、喧騒と貧民窟から逃げ出し、パリで富を手に入れることを夢見て、牛の角をつけたバイクに乗り旅立つ。道中、金欲しさにギャンブルや盗み、売春を働き、ダカールでは手に汗を握る追跡劇が繰り広げられる。モリとアンタのカップルは『俺たちに明日はない』や『気狂いピエロ』などのアウトロー・カップルのアフリカ版のようである。冒頭の食肉解体処理所の映像などは、ネオリアリズムを思わせながら、主人公達の白昼夢をもとにファンタジーな世界が広がる。

東京日仏学院 Institut français de Tokyo

 

○Wikipedia

セネガルとは

「セネガル共和国(セネガルきょうわこく、フランス語: République du Sénégal [ʁepyblik dy seneɡal])、通称セネガルは、西アフリカサハラ砂漠西南端に位置する共和制をとる国家。」Wikipedia

 

「セネガルは旧世界アフロ・ユーラシアの大陸部における最西の国である[3]

国名の由来は東と北の国境となるセネガル川にある。「Senegal」という名前はウォロフ語で「我々の船」を意味する「Sunuu Gaal」に由来する。」Wikipedia

 

196044マリ連邦としてフランスから独立し、同年820にはマリ連邦から分離しセネガル共和国として単独国家となった。同年96日にネグリチュード運動の文学者であり、セネガル社会党 (PSS) を率いたレオポール・セダール・サンゴールが初代大統領に就任しアフリカ社会主義を掲げつつもマルクス=レーニン主義からは距離を置いた、親フランスの穏健改革路線を採用して19801231日まで長期政権を維持した。サンゴールは、自ら国歌「コラを弾け、バラフォンを叩け」の作詞もしている。」Wikipedia

 

監督  ジブリル・ジォップ・マンベティ

 

特筆スタッフ

 

出演

言葉とシーン

屠殺

フランス🇫🇷からの手紙

オートバイと牛の角

素ッ裸で誰と交合

会う子供たち全員にフランを配る

謎の木 最高

バオバブの木

おっと グリグリ

相撲

パリパリパリ

松田優作

 

総評

「トゥキ・ブゥキ/ハイエナの旅 」は、感動する作品ではない。だけれども、「イージーライダー」や、「俺たちに明日はない」に遜色しない若者の訴求力を持った映画だ。ストーリーテラーとして「パリ、テキサス」にやや劣ると言う感じだ。このふたりの男女が乗るオートバイと、何よりも象徴的なのは、そのオートバイに乗せている牛の角🐃である。この映画ではしつこい程牛の屠殺シーンが出て来る。以前観たインド映画「牛」の主人公が見れば発狂してしまいそうだ。

 

 

そしてモリとアンタと言う男女の交合シーンがそれに度々重なる。一見、ウンザリする様な肉と肉のシーンだが、モリとアンタは、セネガルの🇸🇳太陽の下で交合し、生を満喫し、性を満喫し、其れを空から追うカメラの色合いは、エロスを忘れ、さっぱりと美しい。映画そのものがさっぱりとしているのだ。

そして、女優アンタのなんとも言えない、エロスと言うよりユニセックス。最初一瞬、このふたりのカップルはホモセクシャルなのかと思った。古い男物のシャツがこれほど似合う女性があるだろうか?上記の出演者の写真を見れば分かるが、眉、目、口の平行と、鼻だけがしっかりと👃垂直になっており、これらが逞しさ、勇ましさすら感じらせる稀有の女優である。この女優の他の出演映画も見てみたいものだ。

 

牛の角が出たところで大きく脱線させてもらう。僕はあの不敬罪の国に居て、プアチビっと言う歌のジャンルを知った。相手に妥協せず、そのスタイルを固く守る彼等は、この国の若者、特に田舎から出て来た若者に絶大な人気を誇って居た。特にCarabao(カラバオ)と言うグループは人気が高かった。このグループのシンボルが牛の角だった。

 

カラバオとは

「若き日にフィリピンで大学生活を送っていたエートは、同じくタイから来ていた仲間に声をかけ、バンド活動を始めました。そのバンドに彼はカラバオと名付けました。カラバオとはフィリピンのタガログ語で水牛を意味します。水牛はつらい農作業を共にすることから、農民の苦しみや忍耐などを表す言葉でもありました。これがカラバオバンドのスタートでした。写真はエートのスタジオ入口のカラバオマーク。

タイの音楽にはプアチーウィット(人生のための歌)というジャンルのようなものがあります。タイ人はカラバオをプアチーウィットのバンドと呼びます。彼らは、社会のかかえる様々な問題や人生を歌っています。たとえば貧困や対立、望郷の念などなど」https://www.bangkoknavi.com/special/5027359

 

このカラバオの様なミュージシャンが、毎晩の様にあらゆる階層のレストランに行き、それは日本人から見れば暗い暗い深刻なテーマを歌って居た。日本人が1960年代、1970年代に、学生運動、道端の屋台、フォークソング、農業の自動化と共に捨てて来たモノを彼等は大事にし、貧しさ苦しさを歌って来た。今の日本なら、「ウジウジするな!前向きに行きましょう。」とか言って、消臭剤をかけるジャンルだ。このカラバオの曲はそれでも未だ、ポップスの要素があるが、更に濃いグループがあった。カラワンである。

 

カラワンとは

「カラワン楽団(カラワンがくだん)、ないし、カラワン(タイ語: ฅาราวาน、音写:Kharawan英語: Caravan[1]は、1973民主化運動の中で結成された、タイ王国フォークロック・バンド。後にカラバオによって人気が出た、プレーンプアチウィット(เพลงเพื่อชีวิต:「生きるための歌」の意)のジャンルを生み出したバンドである。」Wikipedia

 

生きる為の歌なんてジャンルが今の日本にあるだろうか?

このカラバオ、カラワンのgenerationこそが、このセネガルの映画と一緒の世代である。日本人はある時からこのジャンルを歌う事を辞め、聞くことを辞めた。(あったら教えて下さい)日々の暮らしは、苦しい事ばかりだが、其れをウジウジ言って見ても仕方ない。上を向いて歩きましょう、プラス指向でとこうなった。何を隠そうこの僕もこのジャンルは苦手なバブル世代である。プアチビと言うのは命の歌を指すが、某国人の好んで使う言葉にブアチビと言う言葉がある。これは「人生が嫌になった」と言う意味だ。彼等の貧困はそれぐらい怨念が深く吃水線が深い。その怒りの矛先は全て、売春ツアーに来た日本人大学生の所為であると言うことか?王様はそうゆう事にしたらしい。

 

この時代は特に若者が黙っている事が出来ない時代だったのだ。芸術は其れを伝える為の重要な手段であった。「トゥキ・ブゥキ/ハイエナの旅」においてモリとアンタは、セネガルがフランスの植民地であったと言う背景から如何にしてブアチビからプアチビにするべきかを訴え、行動している。その象徴が、牛の角と言う訳だ。ただ、セネガルのこの映画は、表情は暗いが、装いは明るい。

某国では、牛を食べないと言う信条の人が多かった。牛に特別な霊性を感じ、米を耕す牛を食べるなどあり得ないと言う人が多かった。そのシンボルを、人差し指と小指を立てる事に表したのが、カラバオのシンボルである。

https://s.w.org/images/core/emoji/14.0.0/svg/1f918.svg

そのシンボルの背後に、日章が描かれているのがちょっと気になる。そのシンボルが、何かのシンボルマークに似ているのが気になる。このグループの批判と現実の相克は深い。

 

 

短歌

 

ブアチビ(厭世観)を

プアチビ(生きろ)と説く

カラバオの

太陽の矛

焼肉の角

 
合掌
 
 
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