第17番倉庫

第17番倉庫

 つれづれなるままにうんたらかんたら…

 うん。くっだらないことしか書いてないお^p^

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※これはアメーバモバイルゲーム『エルと魔法の本』の二次創作になります。

※そして腐向けです。

※CPとしてはメゾーソ×コーエンになります。(予定)

※捏造設定が土砂降りです。苦手な方は超逃げて

※『腐向け』が分からない、嫌いな方は回れ右でお帰り下さいm(__)m

※携帯から投稿したので文章配置がおかしかったりしますあせる

●以上を持ちまして本文に入ります。(※をきちんと読まずに不快な思いをなされたとしても自業自得です)






緩やかな陽射しが差し込む窓の縁に指先を乗せて、彼はどこか嬉しそうに景色を眺める。

その琥珀色(アンバー)の瞳に移る首都の壮麗な街並みは、かつて彼がその力で護ったものだった。


魔術師コーエン。

イリュシエラを含む大陸全土を戦場とした先の大戦で活躍し、その功績と人格、艶やかな長髪と優しげな容姿から魔法学会だけでなく一般社会にも広く名前が知られるようになった魔術師の一人だ。

あの伝説の魔法の本を開きうる人材の一人でもあった。(実際には対になる世界の向こうから来た無名の魔法使いが開いてしまったが)

そんな彼は大戦の後、イリュシエラの首都エルシエラ(偉大なる女王エル・シエラの名を冠する)にある王立魔術研究機構に勤めていた。

元々彼は学者肌のため、有事とは言え最前線で魔砲兵器の硝煙にまみれながら魔術攻撃を仕掛けることもあったかつての生活よりこうして清潔で静謐な環境で研究をするほうが性に合っていたからだ。

そう、彼は今とても満たされた生活を送っていた。



その日もコーエンは開発中の魔法陣に使う資料を山ほど抱えながら、魔術機構の研究棟内にある古代文献管理室から隣接する居住棟の自室に向かって歩いていた。

日の入り後は精霊灯が優しく照らす渡り廊下に差し掛かった彼の耳に、普段とはまた違った外の喧騒が飛び込んでくる。

「平和祈念祭か…もう十回目になるな」

その日は大戦の終戦後に大陸全土の国家間で締結された、平和祈念条約の風化を恐れた民衆による『忘れないための祭』が各国の首都で行われていた。

もちろんイリュシエラも例に漏れず条約を締結しているため、エルシエラではこうして祭が行われて今回で十回目を数える。

「夕飯は外にしようかな」

外の屋台は交流のある他国の料理を扱ったものも多数存在する。そして彼の好物を扱っている屋台も出店していた。

コーエンは昔遠征先で食べたシン国の「ちまき」を思い出し、口角から垂れそうになる唾を飲みながら改めて自室に急いだ。


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「一週間後はめでたい祭だ…その騒ぎに乗じてこの兵器を盗み出して欲しい。メゾーソの旦那なら簡単だろう?」

「この程度なら問題ない。封印された状態なら安定してるだろうし」

「そうだ。多少乱暴に扱っても構わない。報酬も先程提示した額で回答を貰えて良かったよ」

「んじゃ、身分の手配も大丈夫ってことで」

「もちろん、祭の臨時バイト警備員で外は好きに動ける、機構内は新規募集の清掃員になってもらう」

「ほぅ、かなり都合が良い…まあそこまでしても欲しいってことか」

「ああ、ぜひとも手に入れたい」

大きさは手の平に収まる程度、重さは200g前後の緑の立方体。

正式名称はなくキューブ・箱と呼ばれている。

戦前にイリュシエラのある研究機関で開発されたものである。その秘匿性から開発者は暗殺され、破壊処分さえ発動の引きかねになりかねない不安定な兵器自体も封印され歴史の闇に葬られた。

…はずだった。



「では一週間後、この場所で」

「了解した。それじゃまた、巨人トロールの旦那」



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「コーエンちゃん久しぶりねぇ」

「ちゃん付けはもう止めて下さいよ…25歳なのに恥ずかしいですよ」

「…もう10年経つのねぇ…ここに屋台出すのも十回目だし、15だったコーエンちゃんはもう25だし…」
「同じようなこと去年も言ってましたよね」

「そういうコーエンちゃんも毎年おんなじような返しするじゃない」

コーエンが目当てにしている屋台は、昔遠征先でお世話になったシン国の中華料理屋の奥さんが出店しているものだった。

「はい、5種類1個ずつね。おまけに今年から店で出そうと思ってる新作入れといたわよ」

「また一年間これが食べれなくなるのは寂しいですね…でも保存はきかないし…」

「こっちに旅行に来れば良いじゃない」

「……ええ、いつか」

一般には知られていないが、高い技術を持つ魔術師は情報漏れが危険視される国防の観点から簡単に旅行が出来ない。魔術師クラスになると魔法使いとは違い希少価値の高い人材=人的兵器とみなされるからだ。魔術で成り立つ国と言われているイリュシエラでは特に厳しかった。

「それじゃあまたね。次会うときには恋人くらい作っとかないと結婚出来なくなっちゃうわよ」

「…頑張ります。奥さんもお元気で」



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「ここが王立魔術研究機構か…」

(…兵器は存在しないことにされてるからな、こんな簡単な場所に隠すのも納得だ)

決められた手順で予定通りに目標が現在保管されている建物内に侵入する。

そこまでの手順を最短の時間行ったメゾーソの姿は、王立魔術研究機構の玄関前中央ホールに置かれた3m程度の女王 エル・シエラ像の前にあった。周りに人気はない。

女王像の台座に打ち込まれた金属製のプレートには彼女の偉業を讃える文句が彫り込まれている。

プレートの表面に軽く触れる、そして彼は清掃服のそでから予め渡されていた液体入りの瓶を取り出すと蓋を開けた。軽い異臭がするその液体をプレートと石材の間の溝に流し込む。すると10秒も経たずにプレートは剥がれた。床に落ちて音を立てられる前にそれを回収する。

プレートの下にはただの石材しかなかったが、メゾーソは何食わぬ顔でそこにナイフを突き刺す。すると石材はまるで焼き菓子の様に崩れ、その中から深緑のキューブが顔を覗かせた。

「お宝ゲットだぜ」

どこか聞き覚えのある台詞を呟くと、砕けた石材を戻してプレートを嵌め直す。あと5分もすれば液体の効果でまたピッタリと張り付くのだ。

キューブをポケットに滑りこませるとメゾーソは現場監督に清掃終了を告げに向かった。


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「ここらへんの精霊灯切れてるな…あとで監督に変えてもらうように言わなきゃ」

ちまきを買い込んでほくほく気分のコーエンは腕の中の袋が冷めぬうちにと足早に歩いていた。

明かりの切れた廊下の角を曲がる。

すると不注意が祟ったのか目の前に人影が現れた。

向こうも驚いた風にのけ反ったが互いに避けることが出来ずにぶつかる。

あまり運動神経の良くないコーエンはべたんと下手に尻餅をついてその痛みに呻いた。腕から離れた袋からちまきが三つばかりこぼれている。幸いちまきは笹の葉に包まれているのが通常のため、食べれないことはなかった。

ぶつかった相手はよろめく程度ですんだらしく、コーエンに手を差し延べてくれていた。

「大丈夫か?」

「はい…大丈夫自分で立てますから…」

すると人影はちまきを拾って袋に戻し始めた。

「はい、これ。すまなかったな」

「ありがとうございます」

用事でもあったのか、人影はそれだけいうとそそくさと去っていった。


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メゾーソは仕事中に人にぶつかるという失態の後で、廊下に明かりがついていなかったことに感謝していた。

顔を覚えられては困るのだ。

このまま仕事のために借りた部屋に戻り、三日後に依頼人にキューブを渡せば報酬が得られる。

何事もなく部屋にたどり着き、戸締まりと追跡・盗聴魔法が掛けられていないことを確認する。それも大丈夫のようだ。

メゾーソは達成感にほくそ笑みながらポケットに手を伸ばした。



生暖かかった。



「…!?」

意味が分からない。

ポケットから取り出したキューブが味付き飯を笹の葉で包んだものに変身していた。

「…なぜだ」

どこでキューブが飯に変わる要素があったのか…。

「…あいつとぶつかったときか!」

メゾーソは自身の失態にめまいがした。

「仕方ない…あいつが誰か突き止めて取り返すか…」




●続くでござる

腐要素がロストしました(´;ω;`)すみません…

続きは腐りますから許して下さい~orz

誤字、脱字はコメントでご一報下さいm(__)m




さて、このブログで公開している日記や文章ですが…かなり更新が低下しています。

大きな原因は現在、私の通う学校で文化祭が近付いているためにその準備で時間がロストしていることです(´・ω・`;)

放置期間はこのあともしばらく続くと思いますが、なにぞとよろしくお願いしますm(__)m

追伸:完全放置にならぬよう気をつけます(¬‐;)



 かなり久しぶりに更新。前回はこちらから


 このシリーズは携帯で打つ気になれなくて大変ですお(´;ω;`)ブワッ


 相も変わらずのんびりやってきますがこれからもよろしくですたい^^


 ※注意はタイトルで察して下さい。苦情はむりぽ^^;














 日の落ちて間もないラクーンシティーは薄明に包まれていた。


 いわゆるトワイライト というやつである。日本の古い言い方でいえば逢魔時(おうまがとき) であるがここは日本でもなくウェスカーはそんなことにあまり興味がなかった。


 そして彼にとってこの薄明は比較的目に優しい刺激であり、あまり日の中へ出られない身体にほんの僅かながら日光を当ててくれる存在でしかなかった。無論人体に必要な光量たりえないが、付き添いなしでいつ日に当てられて体調を崩しかねない時間帯に出るわけにはいかなかったのだ。(日光~:人体は食品からもビタミンD を摂取できるが日光を浴びることでも生産が可能であり、なおかつそれをしなければ必要量を得ることができない。ビタミンDが不足すると成人では骨軟化症 になる)


 私服に着替えたウェスカーは周囲の情報を得るために必要な杖を持って研究所側の入口を出た。


 大学近くの持ち帰りメニューがある食堂に行くつもりだった。たまにお世話になるそこは大学の敷地から小さな道路を一本渡ってすぐの小道に店を構えていた。


 慣れた動きで敷地の端から延びる横断歩道の前についたウェスカーは、その小ささゆえに信号が設置されていないそこから車がこなさそうなのを確認すると小走りで渡った。






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 「……先輩、警察行きましょう」


 「大丈夫だよ…うん」


 「目をそらさないで下さい」


 「……だって轢いてないもん。俺ちゃんと確認したもん」


 「もんとか言ったってだめです!じゃあなんで会社につれて帰ってきちゃったんですか!はたから見れば轢いた人を証拠隠滅するために回収してるようにしか見えませんってば!」


 「だって轢いてないのにこの人気絶しちゃったし、そしたらおいてけないじゃん」


 クリスは珍しく頭痛を訴える頭を抱えていた。


 なにせ出張から帰ってきた先輩が会社の荷物だけでなく途中で気絶させた(本人談)人間をトラックに積み込んで帰ってきたのである。しかもその人間はクリスが任されたばかりの客でもあったのだ。


 幸いその客であるウェスカーに外傷は見られなかった。


 ちなみに彼はお客さんなので応接室のソファーに寝かせてある。


 「で、一体何があったんですか?」


 「なんかね、俺が普通に運転してたらこの人が飛び出してきたんだよ」


 「……車のライト、ちゃんとつけてました?」


 「あー……少し明るかったからつけてなかった」


 「先輩…」


 「だって普通わかるでしょ!あの道は直線だもん。それにあの人全身真っ黒だからこっちからでもわかりづらかったんだ…それに俺は直前にちゃんとブレーキしたから轢いてないんだよ」




 どうやら轢いてはいないようだが、怪我をしてないか確認しようとヘッドライトをつけて車を降りたら急に倒れてしまったらしい。


 「そんなに怖かったのかなあ…」


 「でもこの人轢かれそうでも無表情だったよ」


 「先輩の視力幾つですか?」


 「そこは企業秘密。まあ俺じゃなかったらトラックで轢き殺してたろうね」


 「自慢げに言わないでください」


 「じゃあ俺荷卸ししたら帰るわ」


 「ちょっと逃げないで下さいよ!!」


 「違うんだって、明日から北欧に飛ばなきゃなんないから荷造りが必要なんだよ…」


 「あー…仕事ですか…」


 「ほんと申し訳ないけど後は頼むわ」


 「先輩もそんなハードスケジュールで大丈夫ですか?昨日までメキシコにいたのに」


 「まあ、これが仕事だからね」


 そんなこんなでウェスカーはクリスに預けられた。


 しかしこのまま会社を閉めないわけにはいかなかったのでクリスは彼を家に連れて帰るしかなかった(ウェスカーの家はわからない)。


 



●to be next●



 みじっけえええ…


 でもやっとお持ち帰らせることができた…


 しかしまだコミュニケーションが足りないおorz


 とりまクリスには体長の白磁の肌に胸を高鳴らせてもらうことにします。


 あああああそういうのにがてなんだおおおおおがんがらないとおおおお



 それではまた(´・∀・`)」





 


※この記事は腐向けです。前回はこちら

昨日書いた前編の設定を継いだ後編です。

前編からの時間間隔が11年とかかなり広い…☆時代はとうに終わってる

あんまりクリウェスっぽくない…クリウェスクリ?

あとかなりクリスが出ばってる

以上でよろしければどうぞ^^





どうしてなんだろうな

お前を殺したあのときからかな

思い出が痛いんだ

ウェスカー




クリスが宿敵と死闘を繰り広げたあの火口から生還して一年がたった。

あのとき奇跡的な生還を果たしたジルは検査と薬物を抜く治療が終わり、BSAAとして現場復帰を果たしていた。共に戦ったシェバもその後の成長が著しく、遠く離れた地でも活躍を耳にするほどだった。

皆一様に前進している。

自分とは違い。



あの火口でウェスカーは最期まで宿敵のままだった。

甘い考えも期待もしていない、恋人としてよりも長い間を宿敵として生きてきたから。

…それでもまだ心は痛みに苛まれる。

自ら終わらせた事実に。



「行くの?」

「…ああ。俺は前に進む」

「そう…いってらっしゃい」

その日、全てを知るジルはそれしか言わなかった。



BASSのヘリを無断拝借して、クリスは約一年ぶりに火口へ降り立った。

火山活動が収束しているためか、あのときより暑くはない。紅く燻っていた岩石も今はタールのような冷たい色をしていた。

熱と時間の経過で錆びて朽ちたミサイルの破片に近付く。

ざらざらとした表明を撫でればかろうじてウロボロスの印字が見えた。

「…愛してるって約束したよな」

気が付けば景色は歪み、渇いた頬をなにかが濡らす。

「…っ…うっ…くっ…」

泣いていると自覚するころにはもうしゃくり上げている自分に頭のすみの冷たい部分が驚いた。

体の力が抜けて膝をつく。

くずおれるようにして地に伏したクリスは泣きつづけた。

「…ウェスカー」

何度も何度も何度も何度も名を呼ぶ。

もう自分にはアルバートと呼べないけれど。

あのときの約束がキリキリと自分を締め付けても。

それでもクリスはその感情を捨てることが出来なかった。



火口深くからの熱い風がクリスの濡れた頬を撫でる。

ふと顔を上げると朽ちたミサイルの影に白い小石が落ちていた。

暗いタールの色のなかで不思議と目に付く白。

指先でつまんで手の平に落とす。

不自然に軽く細長い小石。

微かに「く」の字になっていて片方の端がえぐれているのに対して、もう片方の端はナイフで切断されたように滑らかだった。

クリスは自分の小指をそれに絡ませた。


「…アルバート」


11年前の夏の日

暑さ以外で頬を朱く染めていた彼

歪んだ先端の小指



その日、クリスは11年ぶりに思い出に感謝した。




後編 了


前編に書いた自分の小指が、もしものときに身元確認に使える可能性があると考えてたら何故かこんな雰囲気話になったんだぜ☆

生の小指が使えないときに特徴的な骨は重宝しますねまったく(´・ω・`)

もちろんクリスは小指をお持ち帰りしました。

あれクリス?前に進むとか言ってたのに…ま いいか

それでは(゜∇゜#)」