大学生時代に大型バイクをゲットし、ライダー憧れの北海道ツーリングを企てていましたが、軍資金がありません。
バイクの購入資金を調達した型枠大工の棟梁に電話してみました。
▲鹿児島県長島町
「今の現場は、鹿児島県長島町だけど来る?」って言ってくださいました。
長島から伊唐島に橋をかけるバブリーな工事現場で、もちろん住み込みです…(笑)
コッチの宿舎は一人部屋でテレビ付きでした!
発注者は、おそらく建設省だったと思います。
▲伊唐大橋
ボクが現場にいた時は、斜張橋のタワー部分を立ち上げている時(上の写真の頃)でしたので、それはそれは足がすくむ高さでした。
仮設のエレベーターの振動もなかなかのものでしたよ…
この現場の工程会議は、元請けの鹿島建設の社員を始め、下請けの職人集団が激しく意見をぶつけあっていました。
当時、どこかスカしてハスに構えていた自分にとって、大人たちの良いモノを造るための一生懸命な姿に、初めて素直に「大人ってスゲ〜な…」と思ったものです。
この現場にいたのは一カ月半でしたが、途中、体調を崩して一週間ほど休みをもらったのですが…
バイト代が入った封筒を見てみると、40日間の北海道ツーリングに必要な金額の札束を封筒に入れて下さいました。
明らかにボクが働いた日数よりも多い金額でした。
バブル崩壊が始まった、平成5年の夏の話です。
おかげさまで念願だった北海道にツーリングに行くことができました。
棟梁には大変お世話になったにも関わらず、卒業前にご挨拶にも行けてないことが、今でも心残りです。
本当にありがとうございました。
明日は結婚式にお呼ばれしているので、早く寝ることにします。