とうとう観てきました「沈まぬ太陽」
渡辺謙が試写会で号泣したり
いろいろ煽ってましたね。
映画の日という事もあり劇場は満員
年齢層も年寄りばっかりかと思いきや
意外と、隣の井上真央の難病恋愛ものに行きそうな
若いカップルも多かった。
映画は原作読んでるものとしては
なんちゅうかハショリ感は否めない・・・
総ページ2500あまりの内容を3時間20分で納めようてんだから
それはしょうがないんだろうけど
やっぱ連ドラかせめて3部構成とかで観たかったな~
特に石坂浩二が出てくる「会長室編」はそれだけでも
息詰る企業ものとしてしっかり描いてほしかった・・・
若かりし頃を演じる時皆髪が増量されてたのが
ちょっとおもしろかったな。
あの「ガスター10!」の西村雅彦も髪が多かった(`∀´)
それはいいとして往々にして原作物を映像化する際
2~3のキャラを合体させる事もあり
短い時間にわかりやすくするにはメリットもあるけど
まとめたために逆にわかんなくなる事もあるんだなあ。
香川照之の役は本来何人かのキャラが合体してるけど
なんであの人がこうなってああなるの?って
そのへんの苦悩が描ききれてなかったかなあ・・・
特に松雪泰子が62年の労組に参加していながら
87年になっても現役の客室乗務員として若々しくいるのが不思議だった。
別キャラをくっつけたから生じた矛盾で
本来なら40代前半やんなあ・・・??
そこんとこ詳しくないねんけどそんな事あんの?
鈴木京香はその点ちゃんと「老けて」たね。
ただダークサイドに堕ちた行天を三浦友和がやっていて
最初キャスティグ聞いた時「ええ~~?」って思ったけど
意外とハマっててよかった。
今度は行天の忸怩たる思いなんてのも見たくなったわ~
あ、それって「白い巨塔」か!
終わってみると遺族役の宇津井健が印象的でした
最後の恩地の手紙にあった
「私の苦悩など、あなたの苦悩に比べると
些少な事にすぎず・・・」
という一言に尽きるでしょう。
利根川の側近の竜崎は不毛地帯の壱岐と同一人物だけど
ドラマ版で壱岐を唐沢寿明(白い巨塔の戝前)がやっていて
映画では品川徹(白い巨塔の大河内教授)がやってるのが
ツボったかな。
今年封切りとほぼ同時に、舞台となった日○航空があの有様で
原作のかかれた10年前にすでにこんにちの状態を憂いていた
山崎豊子に脱帽です。
結局体質はあの頃よりひどくなってるもんね。
描かれ方には偏りもあり賛否ありますが
毎度ながらの取材力は素晴らしい。
連ドラでもっかいきっちりみたいけど無理やろなあ~
そして香川照之やっぱうまいなあ・・・
「カイジ」であんなに冷血な拝金主義者を演じたのに
この映画では若かりし青春時代を回顧する悲哀が
凄く感じられて
シーンは少ないのに確実に印象に残りました。