勢い、シャツのボタンをいくつか外してはみたものの。
「どんな俺か知りたい」って…。
つまり、俺から見たまーくんを再現しろって言ってるんだよな。
でもそんなん、無理だね。
だってまーくんって、やたら俺の胸に執着するんだよ。でも、それをまーくんにしても、くすぐったがるだけで、全然ダメなんだ。
ホント、訳がわからない。
俺はへんな声ばっか出ちゃうのに、なんでコイツは笑ってられるんだ?
気持ちくないの?って聞いたら、「うーん、別にくすぐったいだけかなー」とか平気な顔してんだもん。調子狂うっての。
そんで、「かずは気持ちいいんだよね?」とか言われてさ、結局そのまま好きなようにされて…。
いゆいやいや、そんな事今思い出すな、俺!
こうなったら直接行動に出てやる。
ココなら絶対気持ちいいんだから。男なら絶対だもんね!
俺はシャツからGパンにターゲット変更。
いそいそ脱がしにかかったけど…もー!なんでGパンってこんなに固いんだ。
風呂に入ってからにすればよかった。
「くふふっ」
まーくんが笑った。なんだよ、もおぉ!
ムッとして、少々乱暴にGパンを引っペがそうと力を入れた。
「いてて、かずくん乱暴ー」
「おっきくしてるおまえが悪い!」
思わず言い返したら、まーくんに爆笑された。
そして「かーわいいっ」と頭を撫でられた。
ムキになってさらに文句に言おうとしたら、
「かずはさ、いつもゆる〜いスウェットとか着てるから脱がせやすいんだよね。それにさ」
まーくんがくふくふ笑って、Gパンを握りしめる俺の手をそっと撫でる。
「知ってた?かずも協力してくれてるから、ちゃんと脱げるんだよ。無意識かもしれないけどね」
うーわー、恥ずかしい!
だったらおまえも協力しろっての。
俺は完熟トマトみたいになった顔を見られまいと、まーくんのうるさい口をちゅうで塞いでやった。