薄暗い車庫の中、まーくんが眩しい。
物理的にはありえないのに、俺はそう感じた。
いつだって俺のまーくんはカッコイイ。
輝く俺の太陽だもん。
わかっているのに、これ以上はないと思うのに、まーくんはそれを軽々超えてくるんだよな。
そしてそれが嫌じゃない。
俺はどちらかというと闘争心溢れるタイプじゃないけど、やっぱり男だし、少しは負けん気もあるわけで。
でも悔しくないんだよ。
すげぇ!ってうれしくなっちゃう。
そんで誰彼構わずに自慢したくなる。
そんな気持ちが溢れて、自然と口から言葉が転がり出た。

「やっぱ、まーくんはすごいや」

「なぁにが」と、まーくんがまた俺を抱き寄せる。
上がった体温もそのままに、まーくんの首に腕をからめて口付けた。合わさった唇から、笑ったのが伝わってくる。
「なに」
「さっきまで怒ってたカラスがもう笑ったなって」
「それを言うなら泣いたカラスじゃない?」
「そうだっけ?」
そんなしょーもないことで二人でクスクス笑い合っていると、ふと思い当たった。

「もしかして、たくさんバイトしてるのもそのため?」
「まぁ、そう…だね。もちろん学費とかも少しは出さないとって思ってるよ!」

照れ隠しなの?早口になってますけど。
まーくんのことだから学費の事も本当なんだろう。放っておくとマジでがんばりすぎるから気をつけておかなくちゃな。そういうところも好きなんだけどさ。

そんな事を考えながら、まーくんにもたれかかり体重を預けたところで、また前をするりと撫でられ
「うわっ!」
と大きな声が出てしまった。
ちょっと油断してた。せっかく感動しておさまりかけてたのに。「おさまったかなあって思ったから」って、なに確認してんだよ!