「こ、この人、ストーカーです!!
警察呼びます!」

彼女の叫び声が響き渡った。
男の顔が青くなって、すぐに真っ赤になった。
意味をなさない言葉が口から漏れる。
そこからはすべてがスローモーションに見えた。
逆上した男の腕が振り上げられる。
手にはナイフらしきもの。
ヤバいヤバい、俺ヤバいんじゃね?
こんな時なのに、あぁ、昼飯食っておけばよかったなぁなんて。どうでもいいことが頭をよぎる。


彼女の悲鳴と硬い金属音が同時だった。


振り下ろそうとする男とのけぞった俺との間に見たことある銀色の棒。これは、えっと…。
足元に折りたたみ式のナイフが落ちてた。

「なにやってんの、おまえ」

呆れた様子の声の主は小栗くん!
そうだ、これは松葉杖。
小栗くんは松葉杖で男の首を後ろから押さえつけると「太一くーん」と呼んだ。
見ると30歳くらいの男の人が、電話をしながら近づいて来た。


「坊ちゃん、現行犯逮捕ですねぇ。オヤジさん喜びますよ、きっと。なにしろ事故ってからこっち、ご機嫌ナナメっすからね」
「うるさいなぁ。オヤジには黙っとけよ」
小栗くんが「ほら、こいつ」って男を渡そうとする。
「今は無理ですって。非番なんだから」
「使えねぇな!」
「非番なら病院に連れてってくれと言ったの誰です?」
「今日ギプス取れんだからさ。いいだろ」

小栗くん達2人の会話が、ぼんやり耳に入る。
太一さんって警察の人なのかな…とか考えてると、急に足から力が抜けてく。
あれ、気が抜けたのかな、それとも腰?

「先輩!」

西畑の声がした。
目の前が真っ暗になって、訳がわからなくなる。
遠くからパトカーのサイレンが聞こえた気がした。














******



にのちゃん、やっぱり腕時計してる!
うーん、スマートウォッチかなあ?
健康管理できるのに似てるような…( ̄-  ̄ ) ンー

こんなに汗かいて。がんばってるんだなぁ!
ぽにょったおなかも可愛いけど、健康第一。
割れたおなかはいつ見せてくれるのかしらね♡