先日、あるテレビ番組で、スティーブ・ジョブズがテーマに取り上げられていました。
彼がどのようにして社員を育てたか。
いくつかありましたが、その中で「あっ」と思ったのが、
「敢えて教えないこと」
社員が考えるきっかけになることを、ほんの少しだけ言葉にする。
何を言いたいのか、とっさには理解できないシンプルな言葉の中から、
社員は頭を使って、考えに考え抜いていく。
私の大学院時代の恩師も同じでした。
大事なことを、大事なこととして教えるような教え方ではなかった気がします。
何気ない楽しい話の中に重要なことが隠されていることが、よくありました。
中には、ただの世間話だと軽く聞き流していた人もいましたが…
後日、また何気なく本の話になる。
「この本は重要だから読んでみなさい。こういうことが書いてある」というような話は一切なし。
でも、読んでみると、以前先生が何気なく仰っていたこととリンクして、腑に落ちる…
そんな感じでした。
まるで宝探し。
教えないという教え方は、気づいてもらえない可能性大なので、リスクが大きいですよね。
てっとり早く教えた方がどんなに楽か。
高度な教え方だと思います。
でも、究極の教え方だとも思います。
自分で気づくというプロセスがあるのとないのとでは、その先が大きく違ってくるから。
中学受験は、覚えることもやるべきことも山ほどあるので、「教えない」なんて悠長なことを言っていられないのかもしれませんが、それでもできるだけ、自分自身で「分かった!」と気づけるようになってほしい。
何気ないことの中に潜む大事なことに、きちんと気づける人になってほしい。
「教えない」教え方がとびきり上手だと私が前から尊敬しているのは、ふくろうぼうやのおかあさん。
私の場合は、「教えない」というより、「ママも分からないから一緒に調べよう」ということの方が圧倒的に多い![]()
理想と現実は違います![]()
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私は絵本ブログを長年綴っていたほど、絵本が大好き。
今はもう、スペースの関係でかなり手放しましたが、
お気に入りの絵本200冊くらいはまだ手元にあります。
この本は、その中の一冊。
ふくろうかあさんは、私の理想の母親の一人、いえ一羽です![]()