シャガ、イチハツ、アヤメ、カキツバタ、花ショウブ、区別が難しいアヤメカ科の花々。咲く時期が同じ月見草と待宵草など昔から混同される花のひとつかもしれません。

ゴールデンウィーク、誕生日に父が転勤先から帰宅し、あやめの入った花束とケーキを。なぜかあまり嬉しくなかった思い出。和花より薔薇など洋花が良かったな...の二十代でした。

自作の句

むらさきの 寺の花あやめ 十三年忌 

        慈結沙凛

 


常磐津『菖蒲売り』

風かおる蓑の軽さよ雨の跡 草の影さす足もとや

あやえ召さぬか 花あやめ 万よろずの代すこやかに 永き根ざしのあやめ売り

それは昔(いにしえ)唐土の玄宗帝が夢の中 髪逆立ちし大奇人 剣をふるって悪鬼を払うこれ終南の鍾馗(しょうき)なり

これは恋路の木下闇(こしたやみ) あやめ襲(がさね)を上の空 主は水性わしや滝昇り嬉しい仲じゃあるまいか

あやめナーちょんちょん束ねて引っかつぎ 今年しゃ世の中よいよい 仲もよいよい 千代八千代

その慶びを花結び 軒に緑を あやめ草 「あやめ あやめ」と

 

 

 


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