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翌日、大学のお昼休みに私はみどりと小杉部長と一緒に学食にきていた。
みどり) 「ね、ね!△△、昨日はどうだったの?」
主) 「え?昨日?」
み) 「とぼけないでよー。昨日のお休みは後藤さんの家で晩ごはん作ったんでしょ?」
主) 「うん…」
み) 「△△、頑張って料理の勉強してたもんねー」
「すっごく喜んでたんじゃない?」
主) 「うーん…どうだったんだろう…」
私は苦笑を浮かべる。
み) 「あれ?後藤さん、喜んでくれなかったの?」
主) 「美味しいとは言ってくれたんだけど…」
「それだけで、あとは何も言ってくれなくて…」
み) 「えーっ、そうなの?」
「感激して、ぎゅーって抱きしめるとか、そーいうのもナシ?」
主) 「う、うん」
(感激しても、後藤さんはそういうことするタイプには見えないけど…)
み) 「そうなんだ…」
「彼女が頑張って料理したんだから、もっと喜んでくれてもいいのにね…」
主) 「もしかしたら、口に合わなかったのかもしれないし…」
小杉) 「そうね…」
「後藤侍はもしかしたらマダガスカルの味が恋しかったのかもしれないわね…」
それまで話を聞いているだけだった小杉部長が口を開く。
主) 「マ、マダガスカル!?」
小) 「そう、あちらの味は少し濃いめだというし…もしくは塩だけで味付けをした…」
み) 「△△。小杉先輩はね」
「次はマダガスカルの勇者を舞台にした島のストーリーを考えているみたいなの」
主) 「そ、そうなんだ…」
(なんか結局流れちゃったけど…)
み) 「また後藤さんの家に行く事あるでしょ?次も頑張ってね」
主) 「うん、ありがとう」
落ちこんでいても仕方ないと、私は気分を切り替えることに決めた。
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この二週間は昴さんの警護シフトで、私は昴さんの車で家まで送ってもらっていた。
昴) 「そういや、昨日はどうだったんだ?失敗せずに晩メシ作れたのか?」
主) 「一応は…」
昴) 「へえ…アイツ、喜んだろ?」
主) 「それが…その…」
私はお昼に学食で話したことと同じ内容を昴さんに伝えた。
主) 「やっぱり口にあわなかったんですかね…」
昴) 「…あー、アホらしい」
主) 「そんな…私、本気で悩んでるんですけど…」
昴) 「大きな反応がなかったって、照れてるだけだろ。アイツはそーいうヤツだ」
主) 「後藤さんが…?」
昴) 「後藤って意外と顔に出るし、わかりやすいんだぜ?お前もまだまだだな」
(後藤さんがわかりやすい…?そんな風に思ったことなかった…)
主) 「私…昴さんほど、後藤さんのことわからないです」
昴) 「ま、焦る必要はねーと思うけど。おかしな心配とかもするなよ?」
主) 「はい」
「あ、あの…昴さん、もっと美味しい煮物の作り方…教えてもらえませんか?」
昴) 「ん?昨日だって美味く作れたんだろ?」
主) 「不味くはなかったんですけど…もっと、美味しく作れるようになりたいんです」
昴) 「はぁー…、後藤のためっつーのが、気に入らねーけど…」
主) 「ダメですか?」
昴) 「お前のしょぼくれた顔を見てても、つまんねーしな」
「よし、これから教えてやる」
主) 「ありがとうございます!」
昴) 「けど、オレは料理に関してはスパルタだからな。覚悟しろよ?」
主) 「はい、頑張ります!」
行き先は私の家から昴さんの部屋へと変更になった。
(後藤さんも照れたりするのかな…?)
(なんか…私、まだ後藤さんのこと全然知らないんだな…)
知り合ってからの月日を考えれば、知らないことの方が多いに決まっている。
後藤さんのことをもっと知りたい…いままでと違う後藤さんの顔を見てみたい。
昴さんの話を聞きながら、そう感じているものに気が付いた。
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昴さんに3種類の煮物の作り方を教えてもらって、夜遅くなる前に家まで送ってもらった。
主) 「料理を教えてもらったり、送ってもらったり…」
「昴さんには助けてもらってばっかりだな…」
大根とイカの煮付け、鶏肉と里芋の煮物、そしてあらためて筑前煮の作り方を教えてもらった。
主) 「ん…やっぱり、私が一人で作ったのより、ずっと美味しい…」
タッパーに入れて持って帰ってきた筑前煮を味見してみる。
(後藤さんにもコレ…食べてもらいたいな…)
私は携帯を手にすると、『次はいつ頃、部屋に戻れそうですか?』とメールをする。
すると、程なく後藤さんから電話がかかってきた。
(後藤さんって、いつもメールすると電話をくれるような…)
主) 「はい!」
後藤) 『△△か?いま、メールを見た』
主) 「いま、大丈夫なんですか?お仕事中なんじゃ…」
後藤) 『いや、休憩中だ。メールの件だが、再来週には戻れると思う』
主) 「そうですか。あの…また、その日にお邪魔しても…いいですか?」
後藤) 『ああ、オレも誘おうと思ってたんだ。あ、けど…』
主) 「何か予定とかありますか?」
後藤) 『いや、そうじゃなくて…部屋がまた散らかってるんだが…怒るなよ?』
主) 「それなら一緒に片付けましょう」
後藤) 『悪いな。そうしてもらえると助かる』
すると、電話の向こうで黒澤さんの声が聞こえてきた。
黒澤) 『後藤さーん、△△さんへのラブコールですか?』
『それなら、オレにも代わってくださいよー』
後藤) 『…うるさい。向こうに行け』
黒澤) 『えー…オレも△△さんの声、聞きたかったのになぁ』
『後藤さんばっかり幸せでずるいですー』
黒澤さんのぼやきが聞こえてきて、私はクスッと笑ってしまった。
後藤) 『聞こえたか?』
主) 「はい」
後藤) 『これ以上、黒澤がうるさくならないうちに切る。またな』
主) 「はい。お仕事頑張ってください」
電話を切って、私は軽く息をついた。
主) 「再来週か…しばらくは会えないんだな…」
後藤さんに会えない日を寂しいと思うようになった。
(後藤さんも…少しくらいは、寂しいとか…思ってくれるのかな…)
再来週のお休みの日…
ディニーズランドのお土産のカレンダーに花マルをつけておいた。
to be continued……
くぅー

Episode②も甘くなく、胸がキューって締め付けられる感じ(>_<)

甘さをください…(苦笑)