いよいよ事件はクライマックス!
後藤さんは主人公を護りぬけるか…
以下完全ネタバレ
《専属SP
後藤 誠二》私たちは後藤さんが追っていた犯罪グループにつかまってしまった。
車に乗せられてどれくらいが経っただろう…目隠しを外され、暗闇に放られる。
(ここは…どこかの倉庫…?)
鹿野) 「しばらく、そこで大人しくしていろ」
男たちはそう言い残すと、重そうな鉄扉を閉めて外に出ていった。
手首は縛られたままで、身体を自由に動かすことはできない。
後藤) 「……」
主) 「あの……」
後藤) 「港近くの倉庫だな。潮の匂いがする」
主) 「そう言われれば…」
暗い倉庫の中は湿気があり、微かに海の匂いがした。
後藤) 「なんで、さっさと逃げなかった」
主) 「すみません…後藤さんのことが心配で…」
後藤) 「アンタが心配したところで、事態がよくなるわけじゃないだろう」
主) 「はい…」
(足手まといになっただけ…だよね…)
後藤さんが苛立った様子で手を動かすのがわかった。
後藤) 「ちっ…思ったよりも固く縛ってやがる…」 ←

「△△、あとで必ず隙をつくる。オレが合図をしたら走って逃げろ」
主) 「そんな…私だけ逃げるなんてできません!」
後藤) 「バカ言うな!自分の立場をわかれ。お前とオレじゃ命の重みが違う」 ←

主) 「バカじゃないです!それに…命に差なんかありません!」
後藤) 「こんな時まで何を甘いことを…」
「アンタ一人の問題じゃないんだぞ!?」 ←

主) 「そうですけど…でも…っ!」
(こんなところに、後藤さんを置いて逃げるなんてできない…)
後藤) 「アンタが傍にいても、足手まといになるだけだ」
主) 「……っ」
後藤さんの言葉が突き刺さる。
後藤) 「オレはどうなったっていい…」
「だが、アンタを巻き込むわけにはいかない…」
主) 「後藤さん…」
後藤) 「あの時だって…アイツを行かせなければ…」
(あの時…夏月さんが亡くなった時…)
絞り出すような声で後藤さんは続ける。
後藤) 「もう…大事なヤツが傷つく姿はみたくない。……失うのは…ごめんだ」
後藤さんの声は暗闇の中に溶けていく。
(後藤さんは夏月さんのことを忘れられない。私に構うのは、やっぱり夏月さんの姿を重ねて…)
『後藤がお前に夏月の代わりを求めてるとか…そういう話はありえねーよ』
そう言ってくれた昴さんの言葉を思い出しても…それを信じられるだけの自信が私にはなかった。
(でも、夏月さんの代わりなら…なおさら、私は後藤さんに伝えなくちゃいけないことがある…)
主) 「後藤さん、こっちを向いてください」
後藤) 「…何だ?」
後藤さんがゆっくりと顔をあげると、視線がぶつかる。
(このことを伝えたら…少しでも後藤さんの気持ちは救われるのかな…)
主) 「私、後藤さんを捜していたんです。どうしても伝えたいことがあって」
後藤) 「伝えたいこと…?」
主) 「後藤さんはどうして夏月さんがあのお守りを片時も離さなかったか…理由を知ってますか?」
後藤) 「なぜ、そんなことを聞く?」
主) 「夏月さんは……」
お守りのことを話そうとしたその時、軋んだ音と共に鉄扉が開いた。
私たちをさらった三人組の男が入ってくる。
鹿野) 「仲良くお喋り中だったか?遺言でも言ってたのか?色男」
後藤) 「さぁな。遺言でも言う相手がいるだけマシだろ」
「お前なんか、その相手もいねーんだろ?」
鹿野) 「ヤロウ!」
川辺) 「兄貴がモテないからって、何てことを!」
鹿野) 「余計なこと言うんじゃねぇっ!てめぇの減らず口がいつまで保つか試してやるぜ!」
鹿野と思われる男が後藤さんに近づいてくる。
そのまま後藤さんの襟元を掴みあげると、体をコンクリートの壁に押し付けた。
主) 「!」
後藤) 「……っ」
鹿野) 「お前には訊きたいことが山ほどあるんだ。オレたちのことをどこまで知っている?」
後藤) 「誰が言うか。こちとら秘密主義なんでな」
「つーか、素直に吐くバカがいるかよ」
鹿野) 「そうだなぁ…素直に吐けねーなら、吐かしてやるまでだ!お前ら!やれ!!」
男たち) 「オス!」
手下の男二人が後藤さんに殴りかかる。
後藤) 「……ぐっ!」
川辺) 「オラオラ!さっさと吐けよ!」
海原) 「このまま死にてーのか!?」
後藤) 「殺したけりゃ、殺してみろ…」 ←

主) 「後藤さん!」
主) 「こんなこと、止めてください!!」
鹿野) 「お嬢ちゃん、オレたちだってこんなことはしたくねーんだ。吐かねーコイツが悪いんだぜ」
後藤) 「バカと話をするな。バカがうつるぞ」
川辺) 「おいおい、お前の相手はオレたちだぜ!」
海原) 「よそ見してんじゃねーよ!」
両手を拘束された後藤さんは何も言わずに殴られ続けている。
(私がいるから反撃しないの…?このままじゃ、いくら後藤さんでも…)
縄を抜けられないかと両腕を動かしていると、鹿野が私のあごをつかんだ。
鹿野) 「おっと。余計なマネはやめてもらおうか」
主) 「後藤さんを殴るのはやめてください!」
鹿野) 「そーいうわけには……ん?」
鹿野は私の顔をまじまじと見つめる。
鹿野) 「お前の顔……どこかで見たことがあるような……」
主) 「!」
後藤) 「…っ」 ←

鹿野) 「そうだ!お前…平泉総理の娘か!!」
主) 「ち、違います!」
鹿野) 「お前ら!ちょっとコッチにこい!」
男たち) 「ウス!」
男たちは後藤さんの傍を離れると、私の近くに寄ってきた。
(後藤さんから男が離れたのはよかったけど、どうしよう…。とにかく、否定し続けないと…)
鹿野) 「おい、確認しろ。この女、平泉総理の娘だろう?」
川辺) 「そう言われれば…テレビで観たことのある顔ですね!」
鹿野) 「コイツが総理の娘となると…いろいろ使えそうだな」
主) 「私はただの一般人です!」
海原) 「そーやって、ムキになるトコが怪しいねぇ」
鹿野) 「調べればすぐにわかることだ。隠すだけムダだぞ?」
主) 「……っ」
鹿野) 「とりあえずは…ボスのところに連れていくか…」
男たちが私を囲むように立つ。
その時、後藤さんが地を蹴った。
後藤) 「そいつに手を出してみろ!ぶっ殺すぞ!」 ←

鹿野) 「ふぐっ!!」
川辺) 「ふぎゃ!」
海原) 「ぐあっ!」
後藤さんの体当たりで、男たちはまとめて倒れる。
私を背に隠すように後藤さんは立っていた。
鹿野) 「イテテ…なんだぁ?大人しく殴られてた時とは、随分態度が違うじゃねぇか!」
後藤) 「お前らの狙いはオレだろう!コイツは関係ない!」 ←

川辺) 「兄貴!どうやら、後藤のヤロウは総理の娘にご執心のようですぜ」
鹿野) 「なるほど…お前の弱点は、このお嬢ちゃんだったわけか?役に立つ女を連れてきたもんだ」
後藤) 「…この女を殺したところで、お前らに利点はねーよ」
「それより、オレの口を割らせるんだろう?」
「それとも、怖じ気ついたのか!?」
海原) 「どうします?兄貴?」
鹿野) 「後藤の相手はもういい!さっさと始末して、この女をボスのところに連れていくぞ!やれ、川辺!」
川辺) 「ウス!へへ、新しいコイツの切れ味、試してみたかったんスよ」
川辺がサバイバルナイフを取り出した。
主) 「!」
後藤) 「……」
川辺) 「お前が動けば、後ろの女が死ぬぞ。どうする?」
後藤) 「愚問だな」
ナイフが光り、川辺が突っ込んでくる。
主) 「後藤さん!どいてください…!」
後藤) 「アンタはいいから、動くな!」 ←

主) 「そんなの嫌です!」
後藤) 「…最後くらいしっかり守らせろ」
(後藤さんが死ぬなんて、絶対嫌…!)
その時、銃声が響いた。
主) 「!?」
男たち) 「ぐあああっっ!?」
暗い部屋で男たちの足元が次々と撃たれていく。
桂) 「全員動くな!」
桂木さんの声と同時に鉄扉が開いた。
外には桂木班のみんなが…そして、倉庫の二階には石神さんと黒澤さんの姿があった。
後藤) 「ようやく…きたか…」
主) 「桂木さん!石神さん、黒澤さんも…」
後藤) 「遅いですよ…石神さん」
石神) 「こんな遠くで遊んでいるお前が悪い」
黒澤) 「この倉庫古くて、こっそり中に入るの大変だったんですよー」
桂) 「石神の腕もなかなかのものだな」
石神) 「当然です」
鹿野) 「け、警察か!?どうしてここがわかったんだ!!」
そら) 「まったく…もう少し面白いこと、訊けないのかね」
「ワンパターンでつまんないよ」
海) 「両手を頭の後ろに!膝をつけ!!」
そらさんと海司が拳銃を向け、昴さんと瑞貴さんが鹿野たちの身柄を抑えた。
昴) 「後藤は発信器をつけてたんだよ」
瑞) 「捜査と無関係なトコロにいたら、何事かって思いますよね」
黒澤) 「こんな港にいるなんて、サボリか緊急事態のどっちかですからねぇ」
石神) 「我々を侮ってもらっては困るな」
鹿野) 「クソ!クソッ!!」
男たち) 「兄貴~っ」
警官) 「倉庫周辺の人間は、全員確保しました!」
桂) 「了解」
「コイツらも一緒に連れていってくれ」
警官) 「はっ!」
海原) 「ふざけんな!こんなところで…!!」
石神) 「取り調べではじっくり聞かせてもらうからな」
川辺) 「ひ…ひぃ!」
そら) 「うっわ…怖…」
「敵に回したくねぇ…」
瑞) 「全くですね」
鹿野たちは入ってきた警察官たちに連行される。
縄を解かれた後藤さんが私を振り返った。
後藤) 「△△、ケガは…」
主) 「私よりも、後藤さんの方が…」
明るいところで見ると、後藤さんの頬は腫れていた。
唇の端は切れて、血がにじんでいる。
主) 「大丈夫ですか?」
後藤さんの口元に触れようと手を伸ばすと…その手を後藤さんがつかんだ。
後藤) 「無事なのか?」
主) 「後藤さんのおかげで、傷一つありません」
後藤) 「そうか…」
後藤さんは確認するように、私の頬を両手で包んだ。
後藤) 「無事で…よかった…」
後藤さんの瞳に優しい色が宿った。
見つめられると、温かく切ない気持ちが込み上げてくる。
(私は…後藤さんのことが好きなんだ……。たとえ、夏月さんの代わりだったとしても……)
後藤さんの腕が私を抱き寄せた。
主) 「ご、後藤さん!?」
後藤) 「……」
首筋に顔を埋めた後藤さんからの返事はない。
私の身体に寄りかかるように…その身体はゆっくりと、崩れ落ちた。
主) 「! 後藤さん!?後藤さん!!」
昴) 「おい、後藤起きろ!こんなところでへばってる場合じゃねぇだろ!」
私と昴さんが、いくら声を掛けても後藤さんは目を開けなかった…。
to be continued……
あわわわ

事件が解決して一気に気が抜けたんだねぇ

でも、まだお守りの話が残ってるよね…
切ねーな、こんちくしょーめ・゚゚・(≧д≦)・゚゚・