第59代宇多(うだ)天皇
(867-931、在位887-897)
諱(いみな/実名)は定省(さだみ)。後の佐々木氏など宇多源氏の祖先にあたる。女御は内大臣藤原高藤(藤原北家勧修寺流)の娘胤子(いんし)で、長男敦仁(あつひと)親王(後の第60代醍醐天皇)、第八皇子敦実(あつみ)親王の生母。道長の正室倫子の父左大臣源雅信は敦実親王三男。仁和4年(888) 勅願寺として仁和寺を建立した。仏教を深く信仰し、晩年は仁和寺で過ごした。
真言宗御室(おむろ)派の総本山の寺院。山号は大内山。御本尊は阿弥陀如来。境内には五重塔や二王門など江戸時代に建立された建造物が並ぶ。平成6年世界遺産登録。
二王門「金剛力士像」(運慶・快慶作)
仁和寺は毎年春、満開の桜で賑わいます。金堂前の染井吉野、鐘楼前のしだれ桜などが競って咲き誇るなか、中門内の西側一帯に遅咲きで有名なのが「御室桜」。
大内山陵(京都市右京区鳴滝宇多野谷/仁和寺北)
宇多天皇系図
源雅信の四男の扶義(すけのり)は佐々木義経(のりつね/近江佐々木氏の祖)の祖父にあたります。
源雅信
倫子