モーツアルトの生まれたザルツブルグは夏の音楽祭で有名だ。日本ではザルツブルグと濁るが現地ではサルツブルグと濁らず発音する人の方が多かった。SALTZBURGとは「塩の城」と言いう意味。塩は「ソルト」で濁らない。サルツブルグ観光の目玉はモーツアルトの生家と映画"Sound of Music"の撮影地めぐりツアーだ。もちろん双方を訪れた。既にボンにベートーベンの生家、ウイーンにシューベルトの生家を訪ねたことがある。私はクラッシック音楽には疎いが、3大作曲家の生家を訪ねたのは自慢だ。ザルツブルグはサルツァッハ川を挟み旧市街と新市街に分かれる。ヨーロッパの街の多くは旧市街と新市街に分かれる。街の中心はマルクト広場、教会、市庁舎が集まる旧市街。鉄道駅はたいてい新市街、街はずれにある。ヨーロッパの街は鉄道駅を中心に成り立ち、発達してきたわけではない。
 

 

 


 


横浜・青葉台暮らし-ザルツブルグ1  


 

 
中央のザルツアッハ川の手前が旧市街で、川向うが新市街。
 

 
 

 

ヨーロッパは公共の乗り物のバス、鉄道が発達して充実している。街と街を結ぶ長距離バスが発達しているが最終便は6時過ぎに終わる。鉄道は充実している。ヨーロッパの鉄道の特徴は1)駅は街はずれにあること 2)主要駅はターミナル(終着駅、どんつき駅)となっていて通過駅は少ない。3)駅には改札口がない。このことは行った人しか理解できないだろう。ターミナルとは阪急電車の梅田駅を思い出せばいい。ロンドン、パリに中央駅(パリ駅、ロンドン駅)はない。パリは方向別にリオン駅、北駅、東駅、オーステリッチ駅、サン・ラザール駅、モンパルナス駅などがある。大都市の通過駅はアムステルダム駅、ブラッセル中央駅などだ。帰りのフランクフルトり継ぎ便の待ち時間が5時間あったので、フランクフルトの街を見物した。フランクフルト中央駅とフランクフルト空港までは鉄道で15分。空港から街中の高層ビルが見える。
 

 


 

 


 

 

 
横浜・青葉台暮らし-ザルツブルグ2  
 

 
 
フランクフルト中央駅。ここもターミナル形式の駅だ。
 
 


 

 

サルツブルグではSound of Musicのロケ地めぐる観光ツアーに加わる。一人37ユーロでレオポルツクロン城の池、ヘルンブルン宮殿のガラスの家、モントゼーの教会をめぐる4時間のバスツアーだ。参加者が多くこの日は大型バス2台となった。私たちの乗ったバスにはアジア人は私たちと中国人、韓国人の学生が数名いた。モントゼーはサルツブルグからバスで1時間弱のサルツカンマグートという湖水地方にある同名の湖の湖畔の街だ。映画でピクニックシーンの舞台となったシヤーフベルグ山には翌日行った。Sound of Musicが封切られたのは1965年だ。47年を経ても映画のロケの場所がそのまま残り、周りの景色もほとんど変わらない。ヨーロッパの街並みは数十年単位で徐々に変わる。日本の街の風情、景色は半年で変化し、上海の街の風情、景色は3か月で変化する。
 

 

 


 

 
横浜・青葉台暮らし-ザルツブルグ3  
 

 
 
シヤーフベルグ山頂に向かう蒸気機関車の登山列車の車窓から
 
 

 
 


 

 

サルツカンマグート訪問。サルツブルグ駅前のバスターミナルには市内を走るobusと郊外を結ぶpostbusの乗り場がある。postbusに乗りザンクト・ギルゲンとザンクト・ウオルフガングを訪ねる。ともにウオルフガング湖畔の小村だ。朝から小雨模様で、ザンクト・ギルゲンは雨だった。雨の中でもこの街の美しさ、素晴らしさは変わらない。午後に雨は上がり、曇り模様空の下、遊覧船でザンクト・ウオルフガングに向かう。ザンクト・ウオルグガングに着くと雲の流れは早くなり、雲がたかくなり周りの山々の高いところが徐々にくっきりと見えるようになってきた。そこで蒸気機関車の登山電車で1783mのシヤーフベルク山の頂上をめざすことを決める。天気予報は同じ日に雨、曇り、晴れの印が同時にでることがある。これなら天気予報が外れることはないが、実際にこの時期には午前中は雨、昼に曇り、午後に晴天ということもある。雲の切れ間から眺めたウオルフガング湖はとても美しかった。

 


 

 

 
横浜・青葉台暮らし-ザルツブルグ4  
 

 
 
ウオルフガング湖の遊覧船から眺めた湖畔の景色