1) 中国の中央電視台(CCTV。日本NHKに相当。しかしCMがある)がこの秋に日本紹介のテレビ番組をシリーズで放映することになった。CCのTVの第10チャンネルは教育テレビで、このチャンネルでは世界文明シリーズとして3年ほど前から世界の主要な国々の文明、文化をシリーズで放映してきた。現在までにフランス、イタリア、ギリシア、エジプト、トルコ、米国のシリーズが放映済みだ。日本文明シーはこの秋に毎回45分の番組を7夜連続で放映するものだ。


この日本文明の撮影は2010年から過去3回行われ、第4回目の撮影が3月31日から4月16日まで行われた。3月31日から4月10日までは東京、横浜で、4月11日から16日までは関西での撮影で、私はこの日本文明製作委員会の顧問として、東京での撮影に撮影チーム一行(監督兼プロデユーサー、カメラマン、中国側コーデネター)と同じ浅草のホテルに泊まりこみ、朝から晩まで彼らと行動を伴にした。私にとっては初めての得難い経験だった。


横浜・青葉台暮らし-SENNNGAKUJI
泉岳寺の四十七士の墓の前で撮影映像をチェックする取材チーム



2)この日本文明シリーズは富士山、桜、温泉と言ったステレオタイプの日本紹介、単なる観光案内とは違う極めて格調高く、知的レベルが高い番組だ。漢字伝来、仏教伝来が日本に与えた影響から、明治維新による近代化の過程をたどり、いまの日本のありのままの姿までを伝える。今回は過去3回で取り残したテーマについて集中的に撮影を行った。


3) 今回の11日間に東京で訪問し、撮影をしたのは以下の通り。

①日本文化、日本の近代化を研究している学者3名のインタビュー。

②日本の近代化、明治維新の跡を訪ねて、人形町の西郷隆盛邸宅跡記念碑、田町の勝海舟・西郷隆盛江戸城無血開城会見記念碑、同じく薩摩藩江戸屋敷跡記念碑、清水谷公園の大久保利通暗殺追悼碑、兜町の旧第一銀銀行跡記念碑((銀行発祥の地)

③芝公園の聖アンドレ教会、新宿の経王寺、赤坂の日枝神社

④国会議事堂、国会図書館(1946年1月1日の天皇の人間宣言の官報撮影)、皇居 

⑤都庁展望台、六本木ヒルズタワーからの東京の景色

⑥新橋演舞場で歌舞伎役者の大谷友右衛門と家族 

⑦横浜開港資料館、生麦事件参考館

⑧泉岳寺

⑨東京での最終日は上野の寛永寺寺務所で德川 恒孝氏(とくがわ つねなり、1940年生まれ 徳川家第18代当主、徳川記念財団理事長)と待ち合わせ。上野の寛永寺と芝公園の増上寺は徳川家の菩提寺です。満開の桜の下で、江戸幕府から大政奉還までに徳川家康、徳川家が果たした役割についてインタビューを収録。


同行した撮影の印象記、感想記は第2回目に書く。


横浜・青葉台暮らし-tokugawa
左からカメラマン、私、徳川氏、監督、中国側コーデネーター