あさの満員電車
おかあさんにだっこされた男の子の足があたしに当たる
「ごめんなさい」
おかあさんはあたしに向かって言う
でもほんとはおかあさんがぶつかったんじゃないのに
男の子じゃなくっておかあさんが謝る
ちいさなころ
こどもは親のものだった
だけどいつかこどもは「はばたきたいよー」って
親の手の中からふわふわ飛び立とうとするんだ
あたしはまだ
飛び立とうとする気持ちしか知らない
だけど自分のものとして大切にしてきたものがどこかへ行ってしまうとき
その悲しみや切なさ
そして自分で歩みだそうとする姿にいとおしさや嬉しさを感じるものなのかなぁって
頭を下げるおかあさんを見てたら思った