母の住む家から、父の通う精神科の病院は30分くらいの距離でした。
通院は1ヶ月に1度。
父の住まいの近くの病院に転院しました。
新しい病院は、母の住む家まで一時間半かかります。
電車とバスが嫌いな父はそんなに帰って来ないだろと、遠い病院にしました。
ただ新しいクリニックは、入院設備がありません。その時は、父が躁転して緊急入院になるなんて、考えもしませんでした。
自分でも呑気だったと思います。
母は父から長年受けたモラハラ、精神的苦痛でフラシュバックがあったり、怖がって不安定でした。
母を守りたかった。
だから、なるべく遠ざけることにしました。
それでも、父は家に電話をかけてきて、
『荷物があるから取りに帰りたい』
『家が心配だから、帰りたい』
など、色んな理由をつけて帰ってこようとしました。
その度に、荷物を送ったり私が対応しました。
困っていころに、2020年コロナが始まりました。
コロナ禍になり困った方、大変だった方、亡くなった方。みんなが不安な時期でした。
不謹慎ですが、私と母はコロナ禍に助けられることになります。
人一倍、長生きしたい父はコロナを怖がり、帰ってきたいと言わなくなりました。