石巻市の避難所の1つである中里小学校。
石巻市役所の公美さん達が、
数ある避難所の中からこの場所を選んで下さいました。
皆さんへ、鎌倉の御成町で集めたこと、集めた経緯、
そして、双雲さんの書のことなどをお話して、
物資は、少しずつ持ち帰って頂くようお伝えしました。
絵本、色画用紙、色鉛筆、クレヨン、折り紙・・・
「子供が3人いて。」というお母さんや、
「わざわざ遠くからありがとう。」と言って下さる方々、
大事そうに色鉛筆を手にする小さなお子さん。
これで、何か楽しいものを作ったり、
お子さんやお孫さんへ読み聞かせをして、
笑顔になってもらえたら・・・そう願いながらお渡ししました。
また、必要物資の中には入れていなかったのですが、
御成町で絵を販売しているお父さんが、
「避難所に明るい絵があった方がいいんじゃない」と
ご提供下さったポスターや絵の数々が人気でした。
震災から2ヶ月以上が経ち、
そういう絵に気持ちがいくようになったというのは、
大きな変化だと思います。
あまりにたくさんの人数だったため、
避難所の中の狭いスペースに皆さんを入れて
ライブを聴いて頂くことが難しくなってしまったのですが、
その状況を見て、小沼さんがすかさずギターを取り出して、
配っている横でポロポロと弾いていらっしゃいました。
誰が何をすると決めてはいないのですが、
アフロさんやマックさん、そして、市役所の皆さんが
その場に応じて、配布を行っていき、
あの日集めた物資の数々は、あっという間に、皆さんの手に。
一通り配り終えた後、避難所の中へお邪魔して、
体育館のステージでライブを行いました。
真っ白いダンボールで囲まれた各スペースの中で
暮らしていらっしゃる方々。
最初、ステージの上からでも、全員の姿は見えないので、
お休み中の方もいるのでは・・・と
心配だったのですが、
お話をはじめると、皆さんがぴょこっと顔を出して、
見て、聴いて下さって、
ここにきた想いをお話させて頂きました。
特にステージのすぐ前では、
お母さん達が5人ぐらいで集まっていて、
うん、うんと頷きながら聴いて下さる姿が印象的でした。
そして、小沼さんのライブ。
こういう状況で演奏することは恐らく初めてだと思いますが、
目を閉じて、穏やかな表情で、
すーっとその場の空気に寄り添うような音を。
Over the Rainbow
ここに、やわらかい音があったら・・・とイメージしていた通り、
いえ、それ以上に、この場にこの音色が響くことの
素晴らしさを肌で感じました。
避難所にいる方々の呼吸や
その場の空気をまるで読み取ってから
奏でられているのではと思うような音色。
チャリティソング“光”の話に、
お母さん達は何度も頷いていて。
キアラモンティに続き、
最後に「ふるさと」をギター一本で。
心にくるものがありました。
ちょうどお昼を食べながらのライブだったので、
演奏後に「いつもより美味しく感じましたか?」と問いかけたところ、
お母さん達は涙を拭いながら、
拍手をして、さらに大きく頷いて下さいました。
本当に嬉しい気持ちでいっぱいになりました。
そして、ここのボランティアを担当されている八木先生が、
是非、避難所暮らしをしている皆さんの思いを分かち合って欲しいと
お昼を用意して下さっていました。
ありがたく、美味しく頂きました。
皆で並んで食べていたところ、
お姉さんや、お母さんが
「美味しい?私が作ったんじゃないけど(笑)おかわりもしてね。」と。
辛いことや大変なことは
山ほどあると思いますし、
全部の避難所、全員がこういう状況ではないですが、
ここの方々は、気持ちのゆとりが生まれていることを感じました。
だからこそ、次のステップが求められるのでしょうね。
胸に響く言葉が体育館の壁にずらりと。
今回、この機会を準備して下さった
八木先生へ、物資を集めた時撮った皆さんの写真のコラージュと
メッセージをお渡ししました。
そのコラージュは、市役所の皆さんやFM石巻、
気仙沼でも、それぞれの場所でお渡ししたのですが、
「こんなに皆さんが私達のことを応援して下さっているのですね。」と
皆さん、感激して下さいました。
そして、八木先生は、塾の先生でご自身も大変な状況の中ですが、
毎日色んな場所をまわって、ボランティア活動を続けている方。
くみぴょんずのお子さんも八木先生のところへ
通っていらっしゃって、その塾が大好きなのだとか。
先生のお人柄なのでしょうね。
でも、お話の中で、
ボランティアのご苦労もたくさん感じました。
そんな八木先生をきっかけに、
必要なものや出来ることがあれば、
パワーを送りたいと思いました。
ボランティアの良い面と、
次のステップを考えなければならない点。
被災しながらもボランティアをされている
八木先生のような方が、
次のステップにいけるように
微力ながらもお手伝いが出来たら。
そう思いました。
そして、続いてはFM石巻へ。