私の家は結構フクザツで、実の父親が幼少期に病気で亡くなっています。

そのあと母が再婚して出来た父が、2人目の父親になってくれました。
(ややこしいので養父とします)

養父は普通の父親って感じではなかったけれど、私のことを可愛がってくれました。
大学の頃も、隣の県に一人暮らしをする私のことを心配してくれ、よく1人で顔を見に来てくれたり。
実の父親も大好きでしたが、養父のことも大好きで、フクザツな家庭ではあったけれど、父親が2人もいるんだなと思って、私は幸せだと思っていました。

そんな養父も私が大学受験の歳に、大きな病気を患います。
入院して生死を彷徨う養父。
看病を続ける母。
そんな2人は私が受験勉強に集中出来るようにと、容態のことは何も私に知らせず、私の人生を応援してくれました。

私は関西の大学に行くつもりでしたが、養父の病気のこともあって近くの県の大学に志望を変えて、そこに無事合格しました。

養父もなんとか持ち堪え、私が大学へ入学する頃には無事治って退院することが出来ました。



そんな背景があった数年後。
話は旦那と付き合い初めたあとへと進みます。



元旦那の付き合い出して数ヶ月がたった頃、養父の病気が判明しました。

膵臓癌です。

膵臓癌は癌の中でも発見が遅い上に進行が早いらしい。
前の病気から定期的に通院していたおかげで、早期発見出来たものの、手術をする頃には少し進行しており、胃に巻きついた癌が取り切れなかったそうです。
だから、もう完治は難しい。

手術後、母からの電話でその話を聞きました。

抗がん剤などの治療もするが合う合わないがあるのだそう。
合えば長く生きられる。
合わなければ、、、

養父の余命は半年と言われたそうです。



2度も父親を亡くすことになるかも。
そう思うととても怖かった。

それに、まだ何も親孝行出来ていませんでした。
結婚して、家庭を持って、親を安心させてあげたかった。
子供の顔を見せてあげたかった。

何より、私には、父親とバージンロードを歩きたいという夢がありました。



そこで決心したこと。

それが、結婚相手を見つけることです。



そして、その頃付き合っていた元旦那に言いました。

結婚前提の真面目な付き合いでないならば、私と別れて欲しいと。
私には時間がないからと。