仙台近辺を訪れる目的の一つに

松島にある「藤田喬平ガラス美術館」がある


藤田喬平氏は日本を代表するガラス工芸作家で

経歴はざっと以下のとおり


 

東京美術学校で彫金を学び、岩田工芸硝子(株)を経て、ガラス工芸家に転身


1973年  美しい色ガラスに金箔をあしらった

                飾筥の代表作「菖蒲」を発表

1977年  イタリア・ヴェニスでの制作を始める

1989年   恩賜賞、日本芸術院賞受賞、

               日本芸術院会員に就任

1997年   文化功労者顕彰 紺綬褒章を受章

2002年   ガラス工芸家として初の『文化勲章』

               を受章

 

 

松島海岸駅や松島駅から徒歩約15分程度と

すこし不便な場所にあるので

意外と知られていないかもしれませんが




その独創的なガラス工芸品の数々は

一見の価値あり

 

特に印象に残ったものを

掲載しておきます

 

鮮烈なレッド

 

松島をイメージして作られた作品
展示台に映り込んでハート型になります


ベネチアングラスの技法を取り入れた作品





何種類もの「飾筥」がエントランス

を入ってすぐにある

第一展示室にいくつも飾られていて

 

その雅な面持ちに

ただただ見とれ酔いしれてしまうのですが

 

 


紅白梅


夜桜


花吹雪 



前回は展示作品にただただ圧倒され

貪るように作品を見入っていたので

映画上映室の展示を

見そびれていたことを思い出し

 

今回は少し気持ちにゆとりが

あったこともあり


藤田喬平先生が

イタリアベネト州 ムラーノ島にある

「アルス」というガラス工房にて


氏の代表作ともいえる

「飾筥(かざりばこ)」を作成する

メイキングムービーが放映されていました


 





ふっと冷静になると

あのガラスという流動体で

どのようにこの箱が作りあげられるのか

大きく疑問が生じます・・・

 

 それもこの映像には収められていましたウインク

 

 

昔活け花の竹中麗湖先生に

師事していた際にも

感じたのですが

一流の芸術家というのは

その空想力や想像力が

半端なくて

 

何気なく加えた一手間であっても

それは

意識的なのか

無意識の領域でなのかは

わかりませんが



緻密に計算し尽くされた結果の

一手となっている


まさに神の手といえるような

そんな感性に

ただただ感嘆する私でした