ぴこちん
ぺこちん

ほんとのなまえは ひこ
母猫につけた名前はたしか
ふじこ、だった

我が家の庭を気儘に歩き回る猫たち
オスが数匹と、雌1匹
その雌が、ふじこ。
で、ふじこが6匹も産んだ子猫達の父親がおそらくトラちゃん
トラちゃんはいつも片足引きずって歩いてた
オス同士のケンカの名残りだと思う

トラちゃんとふじこは仲が良くて
並んで餌を食べてるところを何度も見た
トラちゃんはちょっとへちゃむくれな顔で足引きずって歩いてたこの辺りのボス猫で
ふじこはなんというかうりざね顔のべっぴんさん(猫って本当いろいろ)
性格はトラちゃんと違って警戒心アリアリの噛むタイプ

ふじこのお腹がやけに膨らんできたなぁと思ってたら
7月7日、七夕の日。
産んだ。
ウチの庭のどこかで。
どこに産んだのかはわからないが
数日後に、おなかぺったんこのふじこがお腹空かせて現れたのだ

しばらく経って
どこからか赤ん坊の子猫の鳴き声が聞こえてきて
ふじこはしばらくの間、餌を食べにきてはまたどこかへ戻る、を繰り返した

さらにしばらく経つと
ふじこのあとをよちよち歩き回るチビ猫を見かけるようになり
さらにもう少し経つと
ふじこは子猫たちを引き連れてやってきた
いち、にぃ、さん、しぃ、ごぉ、、ろく、、、ろく、6匹!?

6匹も産んだふじこの子育てっぷりを、私はまぢかで見ていた
母猫ってすごい
全身で子猫を守り抜く、守り続ける

ふじこが子猫を探している時は、すぐわかった
いつもと違う鳴き方
ちょっと心に沁みるような

ふじこは、母性本能のかたまりみたいな猫だった
子ども達を守るために
私にシャアシャア言ったし、
噛みつこうとしたり。

暑さの中、ノミだらけになって体力落ちて1匹2匹と亡くなっていって
きょうだいたちがいなくなっても
ひこはひとりだけほわんとしてたんだよね
庭の草取りしてたらちりとりの中に入って眠ったり
最初からひとを怖がらない猫だった

ふじこがいるからいいか、って
そのままにしてたんだけど
ある時サッシをあけたら
ひこが家の中に入ってきた
お風呂場で体洗って
病院連れてって

その日からひこは私の家族になった