山暮らしのおはなし




マスターのカフフェで彼の作品を見せてもらう約束をした日

どうしても急用が入り 行けなくなった



以前から頼まれていた絵付けの作品を

お客さまに渡しに行く日と重なってしまった



はじめてのお客さん

はじめて舞い込んだ絵付けの仕事

そんなはじめてづくしの方のお願いを

どうしても断れなかった


年老いた一人暮らしのおばあさんが注文されたカップは

美しいターコイズブルーをベースに

赤いドットと金彩を施した シンプルで存在感のあるものだった

おばあさんが語るそのデザインを忠実に描いてみた

目の覚めるような色合いなのに

どこか古めかしくて懐かしい風情があった




「どうもありがとう」

しずかにおばさんはほほ笑んで受け取ってくれた

「日にちを変更してしまって ごめんなさいね

年を取るといろいろあってね」


いえ お気になさらずに 

ほんとうにありがとうございました

はじめて自分が描いたものを買ってくださるなんて

こんなにうれしいことはありません

今日は私にとって特別な日です








その後 しばらくしてカフェを訪ねてみた




入ってすぐの正面の壁に


それは大きく飾られていた



はじめて見る彼の作品





大きなキャンバスに描かれた人物画





「いい絵ですね」



マスターもほほ笑んだ





「マスターは指揮者をされてたんですか?」


「いえ オケの演奏者でした


そんな話をしたことがあったのか


彼は勝手に私に対して指揮者のイメージが浮かんだみたいです」



マスターが熱い珈琲を差し出してくれた




正面を堂々と向いたマスター


手には指揮棒が握られている


燕尾服姿 しかめっ面のような 今にも泣き出しそうな


どこか寂しそうな マスターの表情だった




こんな表情を醸し出せるんだな





彼というひとがわからなくなってきた







「ごちそうさまでした」




ああ これを彼からあなたに預かってました


ちいさなオブジェを手渡してくれた




彼 東京で作品展を開くようです


驚きました


どうやら彼の作品 人柄に惚れ込んだ方がいらっしゃっるみたいですね


彼もあまり詳しく自慢めいた話はしませんでしたが



マスターはいつになく饒舌に語ってくれた





「彼は・・・人たらしですね」



私がつぶやくと マスターも笑った


「そうかもしれません」




カフェを出て彼のつくったオブジェを改めて見た



黒人のオブジェだった


この子も慈愛に満ちた瞳をしている


とても懐かしい表情で私を見上げている


原始的な懐かしさ









みんなひとり


それぞれの生活 それぞれの人生


哀しいことも つらいことも


みんなひとり




みんなひとりだけど


ひとりじゃない



みんなひとりだけど


ひとりじゃない









       ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇






東京ワクワク無事終わりましたね


みなさんの余韻の記事を読んでいると


あの空間が濃厚に甦ってきて 切なくなります~


そう ライブと違って ゆっくり対面できる素敵な空間ですよね


ライブは暗いけど ワクワクは会場が明るいからよく見える気がします


逢ったー…という実感がしみじみ感じられる時間です


(そして本当にいるんだね!と存在確認をする

未だ存在が信じられない 笑)



ワクワクも限られた場所での開催


ツアーも発表になりましたし みんなが当選してしあわせになりますように。。


毎回これしか思いません




ワクワクしあわせのお裾分けいただき 


思い切ってこんなおはなしアップしてます(苦笑)



勝手に自分仕様ですみません


でもサトシック皆さんのお話で・・・(いらん)




絵やオブジェの感想は 私が見たそのままの感じ方です






We're All Aloneの歌が好きです

いろんな訳があるようですが

私は「みんなひとり」という風に解釈するのがぴったりきます

Yさん(姉さんね)とメールで話してて
孤独感というワードが出たりするお年頃なんだな

すごく共感しずっとこころに残っていたので