ゲビルとの出逢いの前に、この作品との出逢いを語りたい。

あれは私が高校の時。
バンド活動やら彼氏やら遊びに大忙しだったあの頃。
クラスの男子から「これ面白いから読んでみ」と、マンガ本をひょいっと渡され、読んだ本が、漫画版の『のんのんばあとオレ:水木しげる著』だった。
私は授業中に一気に読み、とてつもなく感動した。しばらく借りてて何回も読み返した。(卒業までには返したよ)

その後、何の気なしにつけたNHKでドラマ『のんのんばあとオレ』が放送されており、何日か続けて放送だったのを、全部真剣に観た。
後々調べたら、ドラマが先だから、私が観たのは再放送だったのかな。

私はそのドラマを観終わってからも、しばらく感動が止まらなかった。
水木しげるの少年時代を描いた自伝的小説をドラマ化した作品であり、妖怪たちとしげる少年(ゲゲ)のふれあい…のんのんばあのゲゲに対するさりげない教えや優しい眼差し…兄弟愛…純愛…友情…父親の教え…
それが、主役のゲゲ役佐藤広純さんのゲゲそのものであるかのような自然な演技を筆頭に、のんのんばあ役山田昌さんのあたたかな眼差し、(私はのんのんばあの眼差しを思い出す度に未だ泣けてくる)父役の岸部一徳さんの味のある父親像…母役のもたいまさこさんの明るくたくましい母親像。
とにかくすべてが完璧な配役で、CGを用いた妖怪との絡みもびっくりするくらい自然に再現され、涙あり笑いありの名作なのである!!!
のんのんばあの言葉や、妖怪小豆はかりの言葉には哲学的な要素が沢山含まれており、特に人間の生と死について考えさせられたものだ。
あの頃、遊んでばかりいた私だったが、実は当時は家族の健康の事でとてつもなく悩んでおり、生きるとは…死とは…自分の力ではどうにもならない生死の問題について胸が張り裂けそうなほど悩んでいた。
そんなときだったから、余計にドラマでのヒトコマヒトコマが私の身に深く染みて、悶々とした気持ちを紐解いていってくれた…。

その後、就職して結婚して子供を産んで…その間も何かあるとドラマの場面がフラッシュバックしたり、私を勇気付けてくれ、一緒に生きてきた。

そんな中…年末に無性にゲゲやのんのんばあに逢いたくなり、DVD化されてないか調べたら…
見つけた!!!
即購入。

三人の子供達と一気に観た。

たちまち物語に引き込まれ、子供達と一緒に一喜一憂。
何度繰り返し観ただろうか。
私と娘二人はゲゲに恋をし…
息子はゲゲに憧れ…

ゲゲどうしてるかな…って調べたら

…………………………………
!!!!!!!!!!!!!

最初はビックリ仰天だった。
しばらく子供達には言わなかった。

その写真に写る奇抜な風貌の彼の瞳をじっと観る。
瞳の純粋さは変わってなかった。
今を生きるその純粋な瞳の奥には何が写っているの?

それからというもの、佐藤広純という人物を研究する日々。
彼の結成したバンド『ゲビル』のライブにも足を運び…

そして分かったこと…

素晴らしい人間、男であると!!!

一途で、優しくて、情があって、粋で、純粋で、男気の塊で、目に見えない事にも目を向けられて、日本文化を大切にし、小さな草花や虫達にも愛情を持ち、仲間や先輩後輩を大切にし、御先祖様を大切にし、日本を大切に想い…

俳優、声優、CM出演などを経て、現在はアーティスト…。
字も絵も上手で、作詞作曲をし、素晴らしい歌手でもあり、産まれながらの和太鼓師であり、自分の会社を設立した社長でもある多才な人物。

そして、なんと言っても
『ゲビル』というバンドを結成し、彼を筆頭にメンバー一丸となって、唯一無二のスタイルを造り上げた。

そしてそのゲビルは4月1日に封印となった…。

ゲビルについてはまた後々書いて行きたい。でも私の場合はその前にこれを書かないと気がすまなかったんだ。

長々と書き連ねたけど、読んでくれてありがとうございました。

スマホでこんだけ長文書けるようになったとは…私も成長したものだわ(笑)

興味を持ってくれた方は是非『のんのんばあとオレ』を手にして欲しいな。
特に男子を育てるうえで、ものすごい役立つと思う。育て上げたあとも、懐かしく余韻に浸れると思う。そうでない人も、日本にうまれて良かったなぁと素直に感じられる貴重な作品だから絶対にお勧めです!
『のんのんばあとオレ』

『続 のんのんばあとオレ』
http://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/B0044BBPTQ

両方素晴らしいので、両方共に観て欲しいなぁ。










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