いつも人に優しくトラブルを避けるようにしている母ですが、病院へ行くのを妨げるような詐欺にはズケズケと物を言います。10年前、親戚が何の病気でも治すという電子機器「パワーヘルス」を数十万円で購入しようとした際、「そんな物で治るようなら医者は要らない!」と大声で忠告しました。パワーヘルスはその数年後、消費者庁から景品表示法違反の措置命令を受けたのですが、これを購入使用していた親戚に、母は「だから詐欺だって言ったでしょ!」と笑いました。親戚の態度が変わって、母も自分が言い過ぎだったと気付いたようです。

 

母がこの手の物が大嫌いになったのは、若い頃の体験によると思います。60年前の事になりますが、母には新興宗教に入信している友人がいて、その友人が乳がんで若くして亡くなったそうです。友人は信心を深めれば本気で病気が治ると思ったのか、お布施をし過ぎて病院代がなかったのか、母がいくら病院に行くよう勧めても行かないまま亡くなりました。母は「こんな物に引っ掛かる人も馬鹿だけど、病人の弱みに付け込んでとことんお布施させ、早死にさせるような宗教が一番悪い。」と何十年経っても悔しがっていました。

 

母によると当時その宗教は、強引な勧誘やお布施の強要で社会問題になったそうですが、今は広く浅くお布施させることで社会に溶け込んでいる、と言うことでした。私は最近「仏敵」と言う言葉を初めて知りましたが、今でもその宗教に仏敵と見なされると大変な事になるようです。昔と違ってあからさまな事はしないので証拠がなく、行政に相談してもあまり取り合ってくれないそうです。水面下で今も迷惑している方々が大勢いるようでした。

 

友人死亡後、祖父が病気になった際その宗教の勧誘が自宅に来たのですが、母は「拝んで治るようなら医者はいらない!」ときつい調子で何度も追い返したそうです。その宗教の信者は母の周辺に多く居たのですが、20年前まで「私その宗教大嫌いだから、勧誘しないでね。」と面と向って言っていたようです。私は「言われた人はいじめと思うから止めたら?」と何度も言ったのですが、母は「仲が悪い訳じゃないけど、はっきり断ってるから勧誘されない。」と聞き入れませんでした。友人を救えなかった後悔が、強い言葉に表れたと思いますが、私から見ても無神経だと思います。

 

思えば母は、50年以上前から病院と相性が悪いと思います。普通に治療すれば、しなくて済んだように思う手術を3回し、流産や死産も経験しました。30年前には近所の耳鼻科にしばらく通院後かえって悪化、地鳴りのような耳鳴りがして、大学病院で手術しました。当時の医療技術では仕方なかったのかもしれませんが、運の悪さを感じます。母の口癖の「そんな物で治るなら医者はいらない。」も皮肉に聞こえます。ズケズケした言葉はこの宗教と詐欺っぽい物に対してだけで、普段はおとなしいのですが、母の言葉に傷ついた人々から見れば、罰が当たっているように見えるのでしょうか・・・。

 

※追記

 

2021年4月、「仏敵」のハッシュダグは15件。

記事投稿時は、800くらいあったと思います。

ブログをやめた?記事を削除した?

 

昔からの被害者さんは

聞かなくなったのを実感されるのでは?

ネットから消える言葉なのかも知れません。

 

いろいろ否定したい記事なのだろうか?私も確信がある訳では、ありません。

被害者ブログを読んで、そう言えば・・・と思い出した話。

昔の事は証拠もない。スルーすれば良いのに・・・。

この程度の書き方で、過剰反応した?とすれば、うちならではの基準のような気が・・・。