介護保険は一般的には65歳以上の高齢者を対象にしているので、

若い方(65歳未満の方)は、がんになったからといって、介護保険サービスを使えるというのを知らない方もいらっしゃるようです。

また、何となく知ってるけど、細かいところになると誤解されていたりすることもあるようだな、と、いろんなかたのブログを拝見して感じるようになりました。


そこで、

一応私、介護保険については専門職の部類に入ると思っているので、

大まかに介護保険サービスのことを書いてみようと思い立ちました😅


まず今回は、介護保険の対象と申請についてー


【介護保険サービスを申請できる方】


①65歳以上の方

原因は何であれ介護等が必要になった場合に申請ができます。


②40歳〜64歳の方で、介護が必要になった原因が「特定疾病」の方も申請できます。

※「特定疾病」(全部で16種類)には、脳梗塞などの脳血管疾患、関節リウマチ、などとともに、がん(回復の見込みがないと医師が判断したもの)も含まれます。



・申請すると、「認定調査」を受けることになり、その結果と「主治医の意見書」が「審査会」にかけられて、

要支援1〜要介護5(介護度と言います)までの認定がされます。

(ここまでで約1ヶ月かかります。

いやいや、もっとかかったよという声が聞こえてきそうです😅

時間がかかる原因のうち多いのは、

主治医意見書がなかなか書いてもらえない、というのと、

認定調査が遅れる、というもの。

書類が揃わないと審査会にかけられないので結果が遅れます。

対策としては、

主治医に前もって介護申請の話をしておく、

緊急性を訴えて調査の日程を早く決める、くらいでしょうか。)


・介護度によって、利用できるサービスの限度額が決められており、その範囲内であれば、所得によって1〜3割でサービスが利用できます。


・申請から原則として30日以内に認定結果が通知されることになっています。


・認定が出たら、ケアマネジャーを決めて、ケアプランを立ててもらい、サービス開始、というのが通常の流れですが、


病状の関係などで、すぐにでもサービスを利用したいときは、

ケアマネジャーに相談して暫定プランを立ててもらい、申請と同時にサービスを開始することも制度的には可能です。


ただ、

仮に、1ヶ月後に出た認定結果が「非該当」だった場合や、

病状が急変して認定調査ができないままに終わった時は、

介護保険の適用ができなくなり、

使ったサービスの費用を全額支払わなくてはならなくなるというリスクはあります。


どれくらいの介護度が出るかはケアマネジャーに相談すれば大体予測がつくので、その範囲内でサービスを入れればほぼ問題ないと思います。



個々にいろんなケースがあると思いますので、

実際には自分で申請をするより、

お近くの「地域包括支援センター」に相談して、申請も代行してもらった方がいいかと思います。

(緊急性が高い場合は、その時にケアマネジャーを紹介してもらうなどして、申請時から関わってもらった方がいいでしょう。)

相談や申請代行は無料ですし、守秘義務があるので個人情報は守られます。

医療や福祉の専門職が対応してくれるので、話もしっかり聞いてくれるはず(❗️)です👍


あと、

40歳未満の方は介護保険の対象ではない(保険料を払っていない)ので、残念ながら介護保険サービスは利用できませんが、

手術の影響等で身障手帳を取得されていれば、

「障害福祉サービス」が利用できるかもしれません。


地域包括支援センターは高齢者や介護保険の相談窓口ですが、最近ではどの年代の方でも対象にしているところも地域によっては出てきているので、

相談窓口がわからなければとりあえず包括センターに相談してみてもいいかと思います。



※次回は利用できるサービスについて書きますね。