第三夜 透き通る声
振り返った君の瞳が
とても寂しそうで…
思わず声をかけた…
「あなたはだれ?」
透き通った声で君が答えた
儚く消え入りそうな瞳で
僕を見つめている
何も言えずに立ち尽くす僕に
「私は特別なんかじゃない…
いつも誰かの陰にいる…
1番にはなれないの…」
君は哀しそうに微笑んで
森の奥へ消えていってしまった…
僕だけが置き去りに…
☆雨に打たれて☆
仕事終わりの帰り道
少し前から振りだした雨が
私の心を語っているようで…
雨の一粒一粒がまるで
私に話しかけているようで…
海沿いの駐車場
誰もいない夜明け
車を停めて独り歩いた
冷たい雨の中両手を広げて
空をあおぐ
降り てきた雨粒が
私の頬を伝い落ちてゆく…
涙なんて忘れてきたの
泣き方なんて忘れてしまったの
それでも雨が頬を濡らしていく…
雨に打たれて躍り続ける…
独りきりの私を忘れるために…