天地は裏に、人間がその表であったことで、
本来の自分自身の全てのあらわれが書かれたディスク、
天地のディスクは、起動されることはなく、
人間が作り上げた社会に常に上書きがなされる、
空っぽのディスクが今までの私たちの全てでありました。
生まれ出た時にあるはずの天地のディスクは裏に返され、
新しい空っぽのディスクが、表に出されます。
そこに、あらゆる社会からの干渉により出来上がった、
自分自身というデータが書き込まれ続け、
そして常に、刷新していきます。
常に色々なものを取り入れ、
色々なものに影響をされ、
過去に書き込まれたものは消去し、
それを書き込んでいきます。
これを繰り返し繰り返し、繰り返しつづけ、
私たちは常に、書き込みと消去を繰り返し、
この作業に没頭しています。
それが完成し、止まることはありません。
本当はそのディスク自体が違うことがわからず、
元が空っぽであることを認めることができずに、
私たちはそれを自分であるとしたいがための、行動を繰り返しています。
渡された空のディスクに、
満足のいくデータを書き込んで繰り返しが終わった人もいるでしょう。
もしくは、空のディスク自体に違和感を持ち、
自分自身のありかを探すこと自体を止め、
これ以上の上書きを途中で止めた人もいるでしょう。
みんなそれが表になっている時点で、どうしようもないことでありました。
本来の天地がその力の主軸として人間たちの表となった時、
自分自身のディスクも表と裏がひっくり返ります。
空っぽのディスクは裏に周り、
天地のディスクは表となります。
私たちの天と地の要素、成分表、ありとあらゆる、
本来備わっている全てのデータが、
表にされました。
ここで、私たちは混乱します。
社会からの影響を受け、今まで苦労して作り上げた、
あらゆる方向性から選び取った自分自身の形成が、
全て失われます。
これが本当の自分として重ねてきたもの、
そこがもうなんの磁力も発しなくなるのです。
そして、表に出たはずの天地のディスクの、扱い方をしりません。
空のディスクはいくらでも書き込みでき、そこを使うことは長けていました。
ですが天地のディスクは今まで見たことも触ったことのないものであり、
どう、それを扱えばいいのか全くわからないのです。
未知なる遺物のようなものの中に、
あれほど努力して作り上げた自分自身とかけ離れた、
本当の自分自身が、
なにもしなくともそこに全て書かれていることに、
おそれおののいています。
あまりにそれはストレートすぎるのです。
逃げ場がない、余白もない、誤魔化すことのできない、
きっちりとした全てのデータが、そこに自分自身の全てとして書かれています。
そしてそれを改変することはできません。
まるで、運命としてあきらめなさいとされた物語のようで、
自らの手で切り開くことが、まったくもって無駄だったという、
別の何かに自分を乗っ取られるような、不快感が襲ってくることでしょう。
ですがそれが、天地のことわりの中にある、
人間の本来の姿であります。
天地の要素で、生まれた瞬間にそのデータは確定されています。
私たちが無視していただけで、それが本来の私たちであり、
よそ見をして空のディスクに空想を書き込んで得ていたいっときの喜びは、
無邪気で残酷な、まるで稚児のお遊びようなものでした。
子供だったから、その遊びは許されるものでありました。
自由を得る代わりに、人のものを奪うことも許されていました。
他人のデータを、さも自分自身かのように振る舞うことで、
他人が得るはずだったものを掠め取ることも、許されてきました。
天地を投げ捨て、人のデータで自分を形作ることは、
とても稚拙なずるさを含みます。
天地のディスクが表に出たことで、
いままでのように私たちは振る舞うことができなくなりました。
天地のディスクは、すでにもう完成されたものであり、
そこに他者のものは1ミリたりとも、書き込むことができません。
そこになんの、実感も手応えもないことでしょう。
なのに私たちは空っぽのディスクに書き込むことを希望とし、
やめれないでいます。
新しい情報や有効な手段、あらゆる作為を、
自分に書き込もうとします。
そして書き込んだデータを力任せに起動させようとします。
いまだにそれを繰り返そうとしてるならば、
天地のディスクには、そのノイズがびっしりと付き纏うことでしょう。
そしてそれは本来のディスクの読み取りを阻害してきます。
私たちは、新しいディスクを、
ピカピカのまま、その輝きのままに、
起動させることをしなければなりません。
。。。
天地のディスクにまとわりつく、
あらゆる裏の書き込みを除去します。
・ディスクのクリーナー。
。。。
私たち個人個人に与えられた、
天地それぞれの要素を目覚めさせます。
・天地のディスクの復活。
。。。
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