今年の初めに、ともに歌い、共に語り合い、笑いあった友人が、先に旅立ちました。
ここに書き記すこともためらいましたが、
彼女のことをこの空間に少しでも残しておきたい思いがあり、書き記しておきます。
私と彼女をつないだものは、「音楽」でした。
それと、お互いの趣味でもあったシャドーボックス。
彼女は多彩で、歯科医でもあり、ソプラノ歌手でもあり、伴奏ピアニストでもあり、
素敵なシャドーボックスを作り上げる芸術家でもあり、
3人の素敵なお子さんを育て上げたおかあさんであり、
ご主人をしっかり支え続けた奥様でありました。
彼女とのお別れの式が行われたその日は、冷たい雨が降っていました。
会場は彼女が最後に過ごしたホスピスの近くでした。
会場までともに歌を歌った仲間全員で出かけました。
遠いので、行ける人だけ・・だったのですが、みんな彼女に会いたかったのです。
病気の本当のことを最後の最後まで友人にも打ち明けずに逝ってしまったこと、
それからお礼を伝えたいと、
御主人が、家族葬という形にしてくださり、
集まったのは、親しい友人のみでした。
なので、最後に長い時間をかけて、友人に語れなかった病気のことなどを
お話しくださいました。
病気が見つかった時にすでにあと半年だろうといわれたのに、
彼女は「やりたいことが3つある」と頑張りました。
そして、きちんとやり遂げて旅立っていきました。
あなたは凄いです。
凄すぎます。
最後に病院でぎゅっ!て握ってくれた手は凄く力強かったです。
「あら、今日は手が暖かいね」って。
今度から本番前にぎゅってしてもらえなくなったけど、
握ってくれた手はずっと忘れないから。
あなたのことも忘れないから。
ありがとう、大好きですよ。