和「菜央、目閉じて。」
そう言われて、あわてて目を閉じた。
やわらかくて、あたたかいものが唇にふれた。長い間。それは私の唇に触れていた。離れかけた2つの唇はその後3回だけチュッ。チュッ。チュッ。と小さな音を立てて、短く触れた。
ニノののどがゴクッと小さく鳴って、ハァーと息をはきながら、顔が離れた。
和 「今日は、もうさ、、、おしまい。」
「えっ。」
和「菜央、なんか、すげえいい匂いすんだもん。これ以上したら、俺、、、とまんない。」
「、、、、」
和「ふふっ。約束したしね。今日はおそわないって。」
「、、、うん。」
和 「それに、なんかさ、もったいない、っていうか。なんかさ、流れでしたくないし。菜央との初めては、大切にしたい、っつーかさ。それにさ、もっと、菜央に、ちゃんと俺のこと、好きになってもらってからでも、いいかな、、、って思って。」
目をそらしながら、そんなことを言うニノが可愛いくって、私はクスッと笑ってしまった。
和 「わりいかよ。そんな風に思ったら。」
ニノは耳まで真っ赤にしていた。
「、、、ニノ、、、、なんだけど。」
和「ん?」
「私の好きな人って、、、ニノ。 」
和 「、、、、」
「同じ大学の人なんかじゃなくって、ニノ。 ニノが、、、好きなの。 」
和「、、、、」
「なんか、言ってよ。、、、、恥ずかしい。」
和「、、、じゃあ、続き、する?」
「えっ。」
和「ふふふっ。しないよ。冗談。」
そう言って、私の頭をぽんぽんってしながら、立ち上がった。
和「俺、帰んね。 」
「、、、今?」
和 「もうさ、さすがにいないでしょ。それに、もし、いてもさ、今なら絶対、大丈夫だわ。」
「、、、、」
和「俺さ、スカラ、覚えちゃったから。んー、いや、マホカンタかな?ふふっ。」
「ん?」
和「とにかく、大丈夫だって。菜央が悲しむようなことしないよ?」
「、、、うん。」
和「じゃ。」
「、、、うん。」
和「ほら、来て、菜央。」
そう言って、ニノは私を抱き寄せた。
和 「好きだよ。大好き。 」
ニノは、私をギュッとすると、「おやすみ」って、スニーカーを履いて、出て行った。