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その人懐っこい笑顔と性格で、彼はあっという間に社内に溶け込み、取引先でも受けがいいらしい。お昼に社内にいれば、桃花をはじめ女性社員が彼を囲み、私の出る幕などない。だからと言って、特定の女の子を誘う感じもないし、男性社員とも冗談を言い合う。上司の受けもいい。
「女たらし」ではなく正に「人たらし」。それが、彼を表すのにピッタリな気がした。
「橋本さん、土曜か日曜、大丈夫ですか?」
金曜日の帰る間際、彼に小声で聞かれ私は一瞬戸惑ってしまう。
買い物の件を忘れていた訳ではないが、社内の可愛い女の子たちが彼の周りをうろついているので、私の役目など終わっていると思っていたのだ。
「大丈夫だけど、私でいいんですか?」
「え? もちろん橋本さんにおねがいしたいんですけど。めいわくですか?」
真面目な顔で聞かれれば、それ以上突っ込むこともできない。土曜日に同行する約束して、メアドの交換をした。