ゲームと仕事 | Midnight Express

ゲームと仕事

NHKのテレビ番組で、住生活グループ(INAXとトステムの統合後のお名前)の話が出ていた。
新規住宅ばかりに目を向けずに、既存の住宅というバカでかい市場に対してのアプローチ。

例えば、
①雨戸を開け閉めするのが辛い→自動的に開け閉めできる電動雨戸の開発
②お風呂にはいるとタイルが冷たい→冷たさを感じにくいタイル素材の開発
といったように、何気ない不満を商品開発に生かしている。
それこそ、子供でも発想できそうなお話なんだが、これまであんまり聞いたこと無いよね。

住生活グループの財務状況がどうなのかは知らないけど、こういう発想をできる会社が強い。
当たり前のことを、当たり前にやれる会社。
何も敵対的買収とか、小難しい名前の債券を発行する必要などなくて、本来的な会社の強さの根源はこういうところにあるんだと思う。

翻って、日本の金融はどうか。
既存のストックを生かせているようには思えない。銀行にしても、証券にしても、保険にしても。やはり、新しいモノを生み出す力に欠けている。その力って、顧客の視点に立って考えるという当たり前のことをやることで生まれてくる力。


「試験とは、出題者の意図を読むゲーム」
俺はずっとそんな風に考えてきたのだけれど、現実の仕事というのもそれに近い。もちろん、現実の世界は試験とは違って、型にはまったゲーム等というのは無い。お客さん毎に考えていることもベストソリューションも違う中で、お客さんですら気づいていないニーズをいかに拾えるか、というのがキーサクセスファクター。ある仕事では、それはお客さんの思考を先読みして手を打つことであり、ある仕事では、それは既存の常識を疑って掛かることとなる。そしてそれは、「できない」という先入観を振り払うことに繋がっていく。

俺は今の仕事で、特に上記の最後の点についてはものすごく勉強になっていると思う。できないと思われる理由を詰めて、頭を絞って対応を考える。そういうことはよく考えると当たり前なんだが、実は我が社でそれが出来ている人は決して多くない、と思うのだ。

顧客の視点に立つというのは、説教するのであれば非常に簡単な言葉。だけど、こういう当たり前のことを当たり前に出来ている会社は意外と少ない。それは、自分で本当にお客さんと一体化しなければ見えてこないし、常に問題意識がないとアンテナに引っかからないから。詰めて詰めて実務に入り込むか、ひたすら問いかける人でないとダメだと思う。そういう人たちの集まりである会社は、本当に強くなるはず。