私の蝶々はデブだった。

異常な疲れ。体力の無さ。
中学生の時に原因が分かった。
なのに全然スッキリしない。


完治はしないらしい。
安定はするけど、完治はしない。

部屋でお絵描き、お人形さん遊びよりも
アクティブな事が小さい頃から
好きだった私には

少しだけ酷だった。


その日から服薬と
月2の検診・採血の生活が始まった。


この疲れが病気だって分かった。
けど周りから見るとなんてことない。
だから中々言えなかった。

1番辛かったのは部活。
バレーボール部でした。

すぐバテる私を見てどう思われてるんだろ。
怖かった。

私は病気なのー!バセドウ病なのー!
って心の中で毎日叫ぶ。

本当に本当にバセドウ病なのに、
なぜか信じて貰えない気がして
ずっと黙っていた。


高校に進学して部活は続けた。

高校で初めて
いつも体の中に隠れていた
自分の病気が
目の前に現れた。


部活の試合でゲームキャプテンを
していたので
私は試合後、ゲームシートにサインをする
役割があった。

ボールペンを手に持ちサインをしようとした。
手が尋常でない程震えていた。

きっと皆さんが想像する震えというより、
むしろ左右上下とわざと手を
動かしてるように見えるほど震えた。
 

記録員の他校の選手も
主審をしていた人も
相手チームのキャプテンも
私の事をすこし怖がり不思議そうに見てた。


私も怖くて不思議だった。



結局代筆してもらい、
その後はずっと手が痺れている感覚だった 。




その日から私は運動をすると
地面に転がるバレーボールを拾おうとする時
水筒を手に持っている時
オーバーハンドパスをする時
必ず手が震えていた。



次の検診で採血をして結果を見ると
毎日薬飲んでる?と先生に疑われる程、
バセドウ病はかなり悪化していた。


結果をみながら無意識に
首を触る。


私の蝶々は、デブのくせに
パーティドレスを着ていて
今でも引きちぎれそうだった。