十五年を 経てこそ涙に 表せる 心の奥の 震災の記憶


表面は 美しき神戸に 戻れども たつきの道の 絶たれし人々


復興の コンクリートの 街なみは 家族のにほひ 何も残さず


追悼の コンサートなれば 集ふ人 黙しがちなり 綺羅を装へど


箱のごと 小さき部屋の 孤独死は 震災十五年 耐へし果てなり