業界紙の報道にもあるように、川崎市で公共工事などを含む公共事業に従事する労働者の賃金について、下限を定める条例改正案(川崎市契約条例の一部改正案)がまとまりました。これは全建総連も長く運動してきた「公契約条例」に相当する条例改正で、昨年9月に千葉県野田市で制定された公契約条例に続くもので、成立すれば政令指定都市で初となります。

この条例制定を求める運動は、ILO第94号条約を実現する運動で、公共事業の成果物の品質確保をはかりながら、その事業に従事する労働者の生活水準の確保もはかることを目指したものです。公共工事の落札率が急速に下落してきた中、成果物の品質低下がつづいていましたが、これら問題の抜本的解決をめざす条例です。

川崎市の条例案で対象になるのは予定価格6億円以上の公共工事と予定価格1000万円以上の業務委託契約。対象となった案件では、請負次数にかかわらずにすべての労働者に対して、定められた下限以上の賃金を支払うことが義務付けられます。作業報酬の下限は、工事の場合で設計労務単価、委託業務の場合で生活保護基準に相当する金額です。労働者にはいわゆる「一人親方」が含まれます。

この数年間、建設労働者の賃金は公共工事の積算に用いられる設計労務単価が下落し続けてきた傾向に引きづられるかたちで、民間工事でも賃金が下落を続け、建設労働者の生活水準は厳しさを増してきました。先に公契約条例を成立させた千葉県野田市では、条例が適用される最初の工事が着工されており、賃金水準が低い労働者の賃金の上昇が若干見られています。

ダンピング受注で公共工事を施工していた業者が、施工途中に倒産するなどの事例や、契約外の建材で施工されていたという事例が相次いでいましたが、このような条例や法律(国が発注する工事が対象になる場合は法律です)が全国的に成立し、安心安全な公共物を作った職人は安心安定した生活が送れるようになっていくことを期待します。

ちなみに建設横浜では横浜建設業協会さんなどと共同で、横浜市に公契約条例制定などを求めた要望書を提出するなどの取り組みも続けてきました。この写真は日本中が度肝を抜かれた「労働組合」と「経営者団体」の横浜建設業協会が横浜市に対しての連名要望書を提出したときの歴史的写真です。
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