高齢者歯科研修でちょっと前へ | みどりの丘歯科医院 院長ブログ

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『治療から予防へ』
『361/365日はあなたがホームドクターです』
をコンセプトに歯ブラシの処方を行い、ホームケアへつながる新しい予防の形を提案しています。みどりの丘歯科医院の院長ブログ。
日々の出来事や、歯に関する情報などを綴っています

今日は日曜日でした。


昼から山口で摂食嚥下リハビリテーションについての講演会があり、参加して来ました。


講師は高齢者歯科で有名な植田耕一郎先生でした。2時間の講演があっという間でした。内容も濃かったのですが、先生の臨床に対する思いと哲学が伝わって来ました。


「治療を頑張っても治らないこともある。その時、次の手段として補完的な方法を考えなければいけない。歯科は治らないという事に慣れていないが、これからはそれを受け入れていく必要がある」と言った内容を話されていました。とても共感しました。私も全く微力ながら訪問歯科診療という形で高齢者歯科にたずさわっています。その中で悩むことも多くあります。つまり、治らない事も多いのです。あるいは処置のできない状態の時もあります。本に出ているのは治ることばかり。


そんな時、立ちすくんでしまうのです。自分以外ならできるのだろうか?もっと他の方法があるのか?通常の歯科治療ができないなら、私たち歯科医師は無力なのか?


植田先生もきっと同じようなケースを前に悩むこともあるのだろう、と思いました。具体的な診断、対応も勉強になりましたが、なにより悪戦苦闘している日々に勇気を頂きました。大きなストレスで「もう訪問診療はやめるべきか」と折れそうになる時もありますが、もう少し頑張って続けてみようと思えました。冬の暖房を効かせた部屋は時々、空気の入れ替えが必要ですが、アタマもココロも時々窓を開けて空気を入れ替えるといいみたいです。さあ、明日からまた仕事だ!