一度は書いてみたかったのがグレートマザーのことです。

河合隼雄氏の著作でグレートマザーは何度も目にしました。

 

母親には生み育てる肯定的な面と子どもを抱え込み過ぎて

自立を妨げ呑み込みついに死に至らしめる面があります。

 

わたしが子どもたちを育てていた時は日本では子育て中の

専業主婦世帯が多く子育て中の共働き世帯の方が少ない頃

でした。

 

2002年に子育て中の共働き世帯と専業主婦世帯が逆転

しました。2015年には、子育て中の共働き世帯は55.8%

となりシングルマザー世帯も増加しました。

 

子どもを抱え込み過ぎて自立を妨げ呑み込んでしまうのは

専業主婦世帯に多いと思います。

 

専業主婦世帯の中には夫が妻の仕事を評価せず僕一人が

稼いで養っている。家にいるのだから子どもの問題は全て

妻の責任。子育てに関わらない父親もいます。

 

欲求不満の母親の中には、子どもに依存するようになって

しまう人もいます。

 

娘の同級生のお母さんは、こういうタイプでした。

世の中には妻に「誰が稼いでいると思っているんだ」と

子どもみたいなことを言う父親もいます。

 

小学生の時から学校を休みがちでした。もっともその背景

には虐めがありました。中学では不登校になってしまい

ました。

 

話しを聞いていておやっと思ったのは子どもが学校を休んで

家にいると安心するという言葉です。自身が子どもの時

自営業で両親共忙しく一人で過ごすことが多かったそうです。

 

斎藤学さんは、親が不仲だと子どもが不登校になったり

非行を犯したりして両親の仲を食い止めると言っています。

(アダルトチルドレンと家族)

 

お母さんとして頑張って子育てをして虐められた子が

不登校になると全ての責任を問われ責められる。

益々我が子にのめりこんでしまいます。

 

グレートマザーの負の面を防ぐには父親が子育てに参加

することが必要だと思います。問題が起きてからでなく

子どもが幼い頃から子育てに関わることが大切です。

 

そうすれば子育ての大変さもわかるし妻が忙しくしていて

決して遊んでいる訳ではないと気づくでしょう。

 

共働きの中でも妻がパートで夫との収入に格差がある場合が

多いです。夫は家事を手伝わないことも多くこの世帯の

満足度が一番低いそうです。

 

妻も夫も高収入の世帯では、家事の分担も進んでいて

この世帯の満足度が一番大きいそうです。こうした場合

グレートマザーの負の面が出るのは稀です。

 

娘はお母さんの幸せがわたしの幸せと言っていた頃が

あります。グレートマザーの話しと母殺し(自立にむけて)

の話しをした時何度も殺したと笑いながら言っていました。

 

最近は毒親ブームで大人になってうちの親は毒親だったと

気づいたという人が多いようです。

 

子どもを支配する親はグレートマザーの負の面が大きいと

思います。