朴（ホオ）の花
手品師の取り出すやうに朴の花 静可愛
手品師の取り出すよふに朴の花
季語
朴の花…初夏
【子季語】
厚朴の花、朴散華
【解説】
初夏、高い朴に咲く花弁の白い大きな花。
芳香がある。
大きな葉に乗るように咲くので、
下から見上げただけでは見えないことが多い。
卯の花などとともに、
夏の訪れを象徴する花である。
【例句】
あかつきの遠きひかりに朴咲けり 藤田湘子
この村に朴咲くかぎり朴葉鮓 後藤比奈夫
朴の花雲は睡りの中にあり 飯田龍太
残照は梢にありぬ朴の花 山口青邨
天上の妻への手紙朴の花 大嶽青児
