もう5年以上通ってくださっている片麻痺の利用者さんがいます。
その方は非常に熱心な方で、一生懸命にリハビリテーションをされています。
現在は月、水、木、金の週4日利用され、個別リハビリテーションは月曜日と木曜日は主に上肢、水曜日と金曜日は下肢の促通エクササイズを行っています。
上肢の際には親指から小指までを100回ずつ、川平法による手指の屈曲を行います。
その甲斐もあって改良した鉛筆を使用して文字を書くなど、理学療法士の目線では回復がみられています。
初期
半年経過後。質だけでなく書ける文字数も増えている。
これは7枚目
2年経過後。文字を小さくするなど課題のレベルを上げている。
理学療法士としてはどこにいても恥ずかしくない、胸を張ってリハビリテーションをしていますというレベルではありますが、
やはり本人からすると
「ぜんぜんよくならない」
と。
これは当然だと思います。やはりその方からすれば元の状態こそ良くなった状態であり、少なくとも日常生活において「使える」レベルにならい限りは良くなったとは考えられないでしょう。
*最近ですがその方から「ちょっとは良くなったかな?」という発言がありありました。
ある日、その利用者さんから「もっと効果を出す方法はないかなぁ?」
という質問がありました。
私の意見としては、少なくともその方は介護保険でできるリハビリテーションとしては限界に近いことをしていると思っていましたが、やはり頑張っている人には自分も全力で向き合わなくてはならないと思い、半球抑制の話をしました。
~よくわかる半球間抑制~
*美麗なイラスト付き!!
①
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すると、非麻痺側(右脳が支配している左半身)を使う量が増え、麻痺側(左脳が支配している右側)は積極的なリハビリテーションをしているとはいえ感覚入力や運動の入出力がとても少なくなります。
④